虫は、かわいい。
日が伸びて。ふと最後の仕事が終わってコンビニに寄った時、写真を撮ってしまった。偶然真ん中に遠く白い飛行機が映っていて、その夏の芸術性に一役買っていた。そんで、写真を撮ったあとも、その同じ空をじっと見上げていたわけで。
何度吐いたか分からない溜息は、あの空の雲のどれかになっているんじゃないかと思うほど。けれどね、いいため息なんだな。ほら、思い出しただけで僕は自動的に、息を深く深く吸い込んでいる。夏の粒子を吸い尽くすように。あの、甘い夏の匂いがよぎった。
鹿田です、よろしくね。
こんなシリアスで感傷的で鑑賞適な鹿田も珍しいがいるのだ。それは夏が始まったと自覚した途端発症する一時的なものだから、あんまり心配しないでくれ。すぐただの夏バカに戻るさ。今日も結局日中は様々な虫に出会って一喜一憂していたからね。
ハエトリグモを見つけたんだ。それも珍しい色をしたやつで僕の車の中にいた。そっと外にだしてやろうとするのだがハエトリグモの行動の速さは尋常ではなく、ふと緊張を緩めるとどこか別な場所にいたりする。まるでワープするみたいにね。それでコンビニの駐車場になんとかついて、振動で刺激して車の外に追いやることに成功した。
それがこれ。
本当はもう少し綺麗な緑色を背中に宿していたのだけれど、僕のスマホの性能ではこれが限界だった。こうして夏が近づくたびに僕はマイクロレンズを買いたくなっては我慢して…を繰り返している。いや、カメラはあるんだけれどもうスマホで充分になってしまったからもうつかってないんだよねぇ。夏の間だけ利用でも価値はあると思うけれど、それよりスマホに装着できるようなマクロレンズ探した方が実用的かもしれないな、鹿田の場合。こんど探してみよう。
なのでもし蜘蛛の詳細が気になった人がいたらその場合はTwitterの #アオオビハエトリ 、から飛んで見てみてくださいな。尊敬すべき虫マニアたちの、美しく撮影されたアオオビハエトリがヒットするはずだ。蜘蛛自体が嫌いな人でも、もしかしたらハエトリグモなら好きになってしまうかもしれないよ。そう思うくらい愛嬌ある顔をしているんだ。それに蜘蛛嫌いの大多数の人がその苦手さに直結しているのはアシダカグモの様な足の長さや、またジョロウグモのような奇抜な色彩に対する恐怖感ではないだろうか。ならハエトリグモに関しては問題ない、その2つは見事にクリアしている。そもそも小さいし、目は純粋な円らな黒目がチャームだ。そしてなりよりちょこんと手前に引いた前足の愛嬌あることよ。憎めないぜ、ハエトリグモ。
それにそれに動きに関しても、なんというかほかの蜘蛛のような陰湿さがない。蜘蛛の糸なんてはらない。勝負は己の脚力、瞬発力のみに依存している。そこら辺の健全さもまた魅力ではないだろうか。そして獲物を見つけると、パッと掴みかかる。このパッと掴みかかる行動にしても、それがもし前述のアシタカグモのような大き目の蜘蛛であれば恐ろしいが
(鹿田は実際経験済みである。壁時計の陰に不気味に長い足が4本出ていた時の恐怖と言ったら例えようがない。知識があると尚だ。しかしそのままにしておく訳にもいかず勇気をもって箒でつんつんする。すると奴はぴよーーんとこっちにむかってじゃんぷしてきたのこdがdがああああ)
あ、アシタカグモさんに関してマイナスイメージばかりを植え付けては申し訳ないので、見た目に反して益虫であることだけは、名誉にかけお伝えしておきたい。そう、アシタカグモは家に潜む黒い恐怖、通称Gをハントしてくれるすごいやつなのだっ。
ま、人によってはどっちも同じだって思うだろうが、それ以上は僕もフォローできない。
しかししかし、同じくもとはいえ、ハエトリグモはキュートでチャーミングで、快活で、陽気な奴なのだ。意外とその辺にいるので、小さいが、探そうと思って探すと結構すぐ見つかるはずだ。ぜひ見つけ出して、昆虫観察の楽しさを、皆さんにも味わって頂きたい。
そんなこんなでnoteやTwitter上に虫の画像がたくさんアップされるように仕向けて、今日は終わる。
またね。
【追記】
スキ、ありがとうございました(^^)