「まぁ、いっか」その感情が意外と大事
From:大鹿一也
おはようございます。
予想もしていなかったけど、薦められたから「まぁ、いっか」と思ってものを買った体験ってありませんか?
私、オーダースーツが好きでして、初めてオーダーしたときは買うつもりのなかったワイシャツを
「スーツを体形にあったもんにするんやから、シャツも同じようにしたほうがいいやろ~」
と言われて買い、
2着目を買ったときはベルトを、「このスーツのクオリティに合うベルトをあちこち探し回るのは面倒」と自分に言い訳をして買いました。
俗に言うクロスセルという商法にまんまとハマりやすい性格のようです(笑)。
飲食店に行ってただ「お飲み物はいかがですか?」と言われたら断ることが多いけれど、長居していい雰囲気のお店なら(PCを広げている人がいるとか)頼んじゃう。
この「まぁ、いっか」という感情の蓄積って意外と大事で、今度は自分がものを薦めるときに役立ったりするんですよね。
たとえば買うか買わないか迷っている人に
「いちいち探し回るの、面倒じゃないですか?」
と言えば「まぁ、それもそうか」と腹を決めるかもしれない。私なりのベルト論。
また「あちらのお客様も同じようにしていらっしゃいますよ」と薦めたら、「だったらいっか」という決断を下すかもしれない。私なりのお飲み物論。
人間は何かを手にする喜びより、失う恐怖のほうが感情の振れ幅が強いと言われます。
お金と引き換えに手に入れるより、お金を手放すことのほうに大きな抵抗をかけるんですね。防衛本能?みたいな。
けれど迷っているのは確かだから、本心では「まぁ、いっか」と思わせてほしい。後押ししてほしい。言い訳を潰してほしい。
そんな面倒くさい生き物なのです(苦笑)。
そういう意味では、人一倍迷う感情を知っている人こそ商人としての才能に恵まれているかも?
選択を迷った体験。
「まぁ、いっか」と自分に言い訳して決断した記憶。
振り返ってみるとそこには、商売のヒントが眠っています。
また日々同じような体験をしっかり蓄積しておくと、私のベルト論やお飲み物論しかり(笑)、あとあと役立つ場面もきっとあると思います。