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♯6 香川の讃岐うどん屋を勝手に脳内コンサルしてみた。

【地方で暮らす個人の人生の悩み、収入の悩み、全部すくいとって本当の意味で地方活性化に貢献したい】

しかシカです。

僕の実家は香川県にあり、帰省するたびに必ずうどん屋に行きます。


今回は、香川県独特の讃岐うどん屋の風習を通して「当たり前を疑うべき」と感じたことと、


Webマーケティングを学んだ知識を使って

「もっとこうしたら、香川のうどん屋はファンが増える」

という提案について書いていきます。

以前の記事で、『マーケティングの『思考力』があれば、普通の会社員でも地方活性化に貢献できる』と書きましたが、僕自身、このように思考訓練をしています。

具体的な一例として、お読みいただければ。


|讃岐うどん屋の注文の仕方は独特である


香川の人は、どの家もお気に入りのうどん屋が近所に必ず何軒かあって、それらをローテーションで通うことが多いように思います。


逆に、観光客が行くような有名店は近くに住んでいない限り、わざわざ行くことはない。

だって、とにかく多いから、店が。

香川県内のうどん屋は、コンビニの3倍もあるそうです。

だから、家の近くにだってレベルの高い店がいくらでもある。


当然ながら、しかシカ家にもお気に入りがあります。


家を出て、車で5分もしないロードサイド沿い。

周りには大型のパチンコ店くらいしかないけれど、ハコも大きく、いつも地元民で賑わっているんですね。


店に入って
壁沿いにできた人の列に沿って並び
お盆を取って
メニューを眺めて今日の1杯を決めつつ
トレーに多種多様に並んだ天ぷらをチョイスし
うどんを注文して、ものの数十秒で受け取り
会計する。


そしたら、うどん玉を湯だめで湯がいて
ポットから出汁をかけて
天かすやネギなどの薬味を乗せて
席へようやっと運ぶ。


ズルズル〜。
あ〜、これこれ。これだ。


いりこのきいた優しい味わいの出汁。
ネギの鮮度の高い香り。

シンプルなんだけど、やっぱり自分にとってはうどんがソウルフードだと感じる瞬間です。


今年の年末年始も、実家に帰ってやっぱり同じお店に行きました。


いつもと少し違ったのは、観光客らしき人たちが何組かいたこと。

こんな、地元の人間しか来ないお店によく来るもんだなあ。

お店に入ったのはいいものの、注文の列にも加わらず、何やらソワソワしていらっしゃる。


それで、「あ!」と気づいたんです。


自分にとっては、この昔ながらの讃岐うどんの注文の仕方が当たり前だと思っていたけど、

よくよく一歩引いて考えるとこのシステム、メチャクチャ分かりづらいな、と。


以前、東京の知人も

「はな○るうどんって、どうやって注文したらいいかよく分からない」

と言っていたのを思い出しました。


うどんを「1玉、2玉」って数えてるけど、食べたことがなけりゃボリューム感が分からないし

天ぷらを勝手に取っていいのか果たしてわからないし

自分でうどんを温めて出汁をかけるといっても、やり方が分からない。
(この部分が「セルフうどん」と呼ばれる工程)


何より、お店に来ている人みんな訳知り顔でさっささっさと注文の行列を進んでいて、

行列に飲まれたら最後、立ち止まることもできない。


目的地も分からないまま強制連行されるような恐怖から、足がすくんでいるんだろうな。


結局は「郷に入れば郷に従え」みたいな感じで、やはりソワソワしながら列に加わっていました。


|「読まない」「信じない」の壁は超えているのに・・・


文章を書くうえで、「3つのNot」という原理原則があります。

・Not Read(人は読まない)
・Not Believe(人は信じない)
・Not Act(人は行動しない)

「読まない」の壁を壊し、「信じない」の壁を壊し、「行動しない」の壁を壊すまですることで、やっと人はアクションをしてくれる。

これはそのまま、飲食ビジネスにも当てはまります。


そもそも讃岐うどんを食べたいと興味を持ち、わざわざ他県から来てくれている時点で、「読まない」壁も「信じない」壁も突破しているわけです。


しかも観光客が来ないようなうどん屋に来たということは、

「せっかく香川に来たんだから、地元民が普段着で行くような地域密着感を味わいたい」

というような、強い欲求さえある。


であれば、あとは行動の障害を取り除くだけだ。


|ちょっとした気遣いで、行動の障害は取り除ける


もちろん、お店の方も昔からずっとこのやり方でやってきたわけなので、観光客だからって変にお客さんに媚びる必要はないと思います。

「行動」の障害・不安を取り除くための、ちょっとした気遣いでいい。


お店に入ってしまったら注文の列にいやおうなく飲まれてしまうから、

たとえば、お店の前にパネルスタンドを立てて、『うどん屋の歩き方』みたいな

うどんを注文して席につくまでのナビゲーションを作る。


当たり前のように思えるけど、こういったものがないんですよね。


人は「分からない」事柄が多いほど不安を感じるものだから、内容は詳しければ詳しいほどいい。

初めてうどんを食べに来る人の気持ちで、徹底的に詳しく説明する。


列に並び、まずお盆と小皿を取りましょう
メニュー(うどん)を決めましょう
温かいかけうどん、ぶっかけうどん、釜揚げうどんを基本に
全部で○種類あります。初めての人へのオススメは〜
お好きな天ぷらを取って小皿へ。天ぷらは常時○種類あります
讃岐の定番はやっぱり鶏天です!
スタッフがお声がけするので、うどんを注文してください
うどんを受け取ったら、お会計に進みましょう
この調子で、うどんを湯がいて
出汁をかける「セルフ」の工程も説明する。


この情報が事前に分かっているだけで相当行動のハードルが下がると思うんですよね。


それだけに、食べ終わったあとの満足感もひとしおのものになるはずです。

うどんを食べるという体験に感動して、帰っても誰かにいい噂を流してくれる。

口コミによって未来のお客さんが生まれる|当たり前を疑うことも、時には必要

先にも書いたように、土地の名物というのは土地の文化そのものだから、観光客だからって『媚びる』必要はないと思います。


ただ、地方にもっと来てくれる人が増えるように少しの工夫や気遣いで変えられることはチャレンジしてみて欲しいな、と。

僕みたいな地元を愛する人間は思うわけです。


地方独特のルールや風習を否定するわけではないし、それこそが文化でもあるわけだけれど、『当たり前を疑う』ことも時には必要。

自分の見えている世界だけから物事を捉えるのではなく、俯瞰的に考えてみたり、素人の気持ちになって考えてみたりする。


観光客から正直な意見をもらう目安箱みたいなものを設置してみてもいい。

人の常識を手っ取り早く変えるのは、未知の情報だから。


これってどんなローカルビジネスにも言えることだと思います。


地方にあっても、いや地方だからこそ、ささいな当たり前を疑うことがビジネスチャンスの最大化につながるかもしれませんね。

|脳内コンサルで思考を磨こう

さて、今回は飲食ビジネスを勝手に脳内コンサルしてみました。


実はこの記事、僕がブログを始めた頃に書いたものの再掲です。

まだまだ知識もない頃でしたが、ない頭を絞って思考訓練をしました。

けど、「どうやったら地元のビジネスがよくなるだろう?」って考えるのは、楽しかったように思います。

知識は『使って』はじめてスキルに進化しますが、何もいきなりリアルな場面で実践する必要はない。

こうやって脳内コンサルをして記事を書くだけでも、思考力が磨かれ、どんどん身になっていきます。


地方活性化に貢献する入口は、誰にだって開かれているものなんですよね。

まずは自分の脳内から、活性化していきましょう!


今日は以上です。

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