ひとりそたぶ615 テレビ(3回目)
615回目は「テレビ」です。3回目です。
そろそろお嬢様のお漫才を書くのに慣れて来たのでは?
ではご覧下さい。
嵐ヶ丘
お漫才/国民的なお笑いの番組ですわよ
香乃子:こちらが立華お嬢様、私がお付きのメイドの香乃子。二人合わせて嵐ヶ丘と申します。何卒宜しくお願い致します。
立華:全国区のレギュラーが欲しいですわ!!目標はズバリ、「嬢点」ですわ!!
香乃子:嬢点……?
待って下さい。私の知ってる番組とちょっと違うのですが、嬢点とは一体何なのでしょうか。
立華:お嬢様の、お嬢様による、お嬢様の為の大喜利の番組でございますわ。御存知なくて?
香乃子:日本国民の大半を敵に回すのは止めて下さい。全国区進出の前に潰されますから。初耳です。
立華:火曜日の深夜にBSで大々的にオンエアされてますわ!
香乃子:やはり私が知ってる番組と大違いなんですけれども。
立華:個性豊かで面白いお嬢様しか出演出来ませんの。オーディションによる完全実力主義ですからコネなんてもっての外ですわ!!
香乃子:某海老名家を貶める発言は如何かと。私はあの方は割と好きでしたが。……本当ですよ?
立華:色々なお嬢様が出演されてますわ。司会者である合法ロリなメガネっ子お嬢様を筆頭に、
変態のお嬢様、悪役令嬢なお嬢様、師の意思を受け継いだお嬢様、お馬鹿なお嬢様、没落寸前のお嬢様、メキメキと実力を上げた新進気鋭のお嬢様。
香乃子:完全に元ネタに寄せてるじゃないですか。合法ロリメガネっ子お嬢様って一度で良いから見てみたいですね。
立華:出演されてる方全員、金色の着物を着ていますわ。
香乃子:差別化が出来ないですし、単純に眩しいですし、どっからどう見てもマツケンサンバみたいですね。
立華:そして六人のお嬢様が大喜利で面白い回答を言って、高級羽毛で作られた柔らかなお座布団を集めますの。
香乃子:多分ですけどそれに座ったら思いっ切り沈んじゃうと思うんですが。重ねると危ないでしょうし。
立華:10枚貯まると景品が貰えますわ。
まあ大抵は高級レストラン貸し切りやハワイ旅行の様な面白みに欠けるがっかり商品なんですが。
香乃子:それががっかりとは出演者一同、完全に感覚がバグってますね。お嬢様方は一体何だったら面白いのか小一時間程お尋ねしたいですね。
立華:直近の回では「近頃庶民の方々は『悪役令嬢に転生した』などという寝言をおほざきになられているようですが……」
香乃子:振りからしてやはり大半の日本国民を敵に回してますね。民法だったら大炎上ですよ。
立華:「さて出演者のお嬢様方は逆に貧乏人に転生したらどうなるかお紅茶を入れましたのでゆっくりお考え下さい」
香乃子:座りにくい座布団の上で紅茶なんて飲んだら確実に零しますよ。そんでもって問題がやはり失礼過ぎますね。
立華:因みに今でしたら座布団運びと紅茶を淹れるメイドを募集されてるそうなので、香乃子も行ったら如何かしら?
香乃子: 断 固 拒 否 し ま す
うーん……内容を聞く限り放送事故や炎上が不可避なので、お嬢様もそこでレギュラーを目指すのは止めておいた方が宜しいのでは無いでしょうか?
他にもお漫才が出来る様なお笑いの番組でしたら沢山ございますし。
立華:そうですわね!わたくし達の本業は大喜利ではなくお漫才でしたわ!!
そうしたら目標はお嬢様の、お嬢様による、お嬢様のお漫才番組である「令嬢!オジョウエアバトル」を目指しますわ!!
香乃子:また得体の知れない番組が出て来ちゃいましたね……。
これにて嵐ヶ丘のお漫才はお開きとさせて頂きます。またお会い出来る日まで御機嫌よう。
(パフ♪ ←妙に高額な楽器で鳴らされる)