ひとりそたぶ809 田舎の家(2回目)
809回目は「田舎の家」です。2回目です。
ではご覧下さい。
コメット×アステロイド
漫才/Homecoming story
下条:実家に帰省すると親が色々もてなしてくれるよな。
エル:えっ……、そうなの……!?
下条:遠くに離れた子供が帰省したんだから親も嬉しいだろ。で、お袋が張り切ってご馳走を振る舞うんだよ。
エル:私、帰ってもかけそばだったわ……。
下条:……まあそれぞれ事情はあるからな。でも俺なんか食い切れない程の量が出て来たんだよ。
エル:良いなあ……。私なんか家族三人で一杯のかけそばよ……。
下条:幾ら何でもショボ過ぎる!!折角愛娘が帰ったのにこの仕打ちは辛い。
エル:「はぁ~、恵瑠が居なければお父さんと半分こだったのになあ」
下条:それでも一人一杯じゃねえだろ!てか本人目の前にして厭味ったらしい母親だな!
エル:でもかけそば一杯だけじゃ物足りないだろうってお父さんが持って来てくれたの……。
下条:まあ流石にかけそば三口程度じゃなあ。
エル:七味唐辛子の袋……。
下条:薬味を別でカウントするなよ!ほぼ誤差の範囲の量しか無いだろ!
エル:七味を三人で分ける……。
下条:その光景を想像したら寒々しいわ!どんだけ経済状況が逼迫してんだお前の実家!?
エル:みかんの皮と青のりがお父さん……、白ごまと黒ごまがお母さん、残りは私……。
下条:ちまちま分けてたのかよ!?クッソ面倒だな!!つーかお前の取り分山椒と麻の実と唐辛子って辛いのばっかりじゃねえか!!
エル:「恵瑠はまだ若いから三つにしてあげるね」とお父さん……。
下条:単なるテイの良い押し付けだよ!!ちっとも感動出来んわ……。
エル:「はぁ~、恵瑠が居なければお父さんと半分こだったのになあ」
下条:黙れクソババア!!どんだけ娘に惨めな思いさせるんだよ!?だったらもっと食わせられる様にしやがれ!!
エル:もうね、「帰省」って言うか「寄生」よ……。
下条:ちっとも上手くねえよ!!寄生って程食わして貰えてねえし!!
エル:だけどね、私が実家から戻る時は大量の塩を撒いてくれたのよ……。
下条:厄介払いされてる!!ってかそんだけ撒くなら食費に回したれよ!!もう限界っ!!