ひとりそたぶ653 制服(4回目)
653回目は「制服」です。4回目です。
ではご覧下さい。
嵐ヶ丘
お漫才/学問もお嬢様として欠かせない要素ですわ
香乃子:こちらが立華お嬢様、私がメイドの香乃子。二人合わせて嵐ヶ丘と申します。二人共華の女子高生でございます。
御贔屓の程宜しくお願い申し上げます。
立華:ぷんすこですわ!!
香乃子:おや、お嬢様。お漫才のお時間ですよ。御機嫌斜めの様ですが一体何があったのでしょうか?
立華:何って貴女の所為ですわ!!どうしてわたくしが激おこなのか分からないのですか!?
香乃子:はて、一体私めが何をしたというのでしょうか……?
立華:何をって、貴女今日わたくしと学校に行かれた際学校の制服では無く、そのメイド服を着てましたわよね!?
香乃子:ええ。それが何か問題でも……?
立華:大アリですわ!!学校には学校指定の制服をお召しになるのが当然でございますわ!!
なにゆえ貴女はその様なメイド服で通学なさったのかしら!?
香乃子:ですがこの私のこのメイド服はお仕事の為の物。即ち公の場で着るのは至って普通なのでは無いのでしょうか?
立華:仕事と学校はまた別の問題でございますわ!!TPOというのを弁えるべきですわ!!
香乃子:TPOですね。では某動画サイトで白い壁をバックに謝罪をすれば宜しいのでしょうか?
立華:白い壁バックに謝罪動画はTKOですわ!!第一学校に着くまでにどうして気付かなかったのですか!?
香乃子:それは私が寝坊をかまして慌てて着替えたからです。
立華:学生としてもメイドとしてもアウトですわ!!わたくしがギリギリで起きられたから良かったものの……。
香乃子:お嬢様、私が起こさなくてもキチンと起きられるようになって頂かないと困ります。
立華:香乃子の言う事にも一理ございますが、今この場で言うのは逆ギレ以外の何物でもありませんわ!!
香乃子:お嬢様がもっと早く起きていれば私も慌てずに済んだと思います。以後お気を付け下さい。
立華:貴女がそれを言う権利はありませんわ!!そもそもメイドたるもの主人に起こして貰うのがちぐはぐですわよ!?
香乃子:一応着いたらちゃんとジャージに着替えたので許容の範囲内という事で……。
立華:どなたであっても体育以外でジャージに着替えて授業を受けるのは言語道断ですわ!!
香乃子:しかしながら学校でもメイドの嗜みを忘れぬ様、キチンとカチューシャを着けていたのですからそこは評価して頂けると。
立華:メイドの嗜みって言うのであれば朝寝坊するんじゃありませんわ!!わたくしまで恥ずかしい思いをしたのですから!!
香乃子:ですがお嬢様、ご自身もお急ぎでしたからネグリジェ姿のまま学校に行かれてました。
と言いますか、直で来たから朝からずっとそのままですので今も……。
立華:キャー!!!!!それを早く言いなさいな!!
香乃子:と言った所で嵐ヶ丘のお漫才、お別れのお時間と相成りました。またお会い出来る日まで御機嫌よう。