ひとりそたぶ６８７　就職

６８７回目は「就職」です。

ではご覧下さい。

ハーベストムーン
漫才/しゅーかつ

ユウ：就活ってした事無いから社畜になろうって気持ちが全く分からないんだよね。

アイ：他にもっと言い方あるでしょうが。確かに学生の頃からずっと漫才やってるからやってないね。

ユウ：何であんなに入るのが面倒なんだろうね。大した会社でもない分際で生意気な。

アイ：分かるけど就活生の敵か味方か立場をはっきりして喋ってよ。

ユウ：入った所で稼ぎはたかだか知れてるのにあんなに苦労するとか（笑）

アイ：就活しなかった人間が笑顔で吐いて良い台詞じゃないよ。

ユウ：やっぱり入りにくいのって入口がにじり口になってるからかな。

アイ：そんなお茶室みたいな会社なんかないよ。物理的な意味で入り辛いって意味じゃないからね。

ユウ：裏口入社じゃないのに裏口的な。

アイ：にじり口の下りを掘り下げなくて良いから。

ユウ：ほんで入社試験で何度もエラソーに面接やってバッカみたい。人手が欲しいなら頭下げろよ。

アイ：ユウちゃんこんな事言ってるけど、この人昔からバイトすらロクにしてないですからね、説得力が皆無。

ユウ：志望動機なんかどうだって良いじゃん。わざわざ忙しい時間割いてまで来てやったんだから御託を言うなってんだ。

アイ：高校の時にこれ言って実際に近所のコンビニのバイト落ちたでしょ。

ユウ：そんなこんなで苦労してようやく入ったら入ったで社畜になる為の研修とかあるじゃん。山奥かどっかに拉致して。

アイ：強ちそんな感じだから否定がしにくいよ。まあ教えるなら会社で良いだろうとは思うけども。

ユウ：大声で無理矢理声出しさせられたり、無駄に長距離歩かされたり、ライバル企業の本社の前に爆弾を積んだ車を停めたり。

アイ：最後完全にテロじゃん。幾ら愛社精神を養うからってそこまでさせないでしょ？

ユウ：そんなこんなで今日も社会の歯車として活躍しているから頭が上がらないよね。

アイ：さっきから社会人に対してトゲあり過ぎじゃない？アタシ達より生活も安定してるだろうし僻みにしか聞こえないよ。

ユウ：そんな歯車になれなかったのがアタシ達なワケでありまして。

アイ：自虐に見せかけてかなり痛烈に批判してたね。ユウちゃんが就活してたらどうなってた事やら。

ユウ：そもそもこんな捻くれた人間は就活なんてしないでしょ？

アイ：はなはだごもっとも！！