再放送 ひとりそたぶ18 公園
オーバーキャストポラリス
コント/UNDER THE PARK
北尾:休みだからちょっと遠くの公園までブラブラするのも気持ちが良いなあ。
おっフリマやってるな。見るだけで楽しいから見てみるか。
最上:いらっしゃい、どうだい兄ちゃん!良かったら見てってくんな!安くしてくよ!
北尾:そうですかほいじゃ。
……って、ちょっとおじさん。スペースに何も置いてないじゃないですか。売り切れたのに居るの?
最上:兄ちゃん、君は見えるこのスペースだけで物事を判断してないかい?
北尾:そう言われてもレジャーシートにおじさんが座ってるだけじゃないか。
最上:(人差し指を自らの口に当てて左右を見回す)
良し……。誰も此処を見ていない様だな……。
北尾:ちょっ……、いきなり辺りを気にしてどうしたの……?
最上:(レジャーシートをそっと捲ると地下に繋がる階段が現れる)
北尾:ファッ!?
最上:(人差し指を自らの口に当てる)
シッ!!静かにしろ!!バレたらどうする!?
ふぅ……大丈夫そうだな。兄ちゃん、俺に付いてきな。レジャーシートはちゃんと元に戻しておけよ。(真っ暗な空間へ繋がる階段を下りる)
北尾:えーっ……。何なんだよこの人……。付いてって大丈夫なのかよ……。(レジャーシートを元に戻し、階段を下る)
最上:暫く歩くからな。真っ暗で迷ったら地上に出られなくなるからちゃんと俺に付いてくるんだぞ。
北尾:公園の地下に何でこんな空間が広がってんだよ……。何処に連れていく気なんだよ……。
最上:兄ちゃん、あんまり此処の地下について詮索するんじゃないぜ。命が幾らあっても足りなくなるからな。
北尾:詮索したくもなるって。ワケが分からぬままおじさんに言われるがまま付いてってるんだもん。
最上:何せあんまり他人に話すとマズいからな。公の場には相応しくないからな。
北尾:公園って公が含まれてるのに……。絶対ヤバい所だー……。怖えよー……。
最上:だが兄ちゃんの目は違った。こいつなら信じても良い。なぜならこいつはこの街で一遍も見た事無いからな!って。
北尾:そりゃ俺地元民じゃないし……。たまたま通り掛かっただけだし……。
最上:おっと、そろそろ俺の店に着くぞ。
(光が少しだけ漏れており、そこは頑丈な扉が佇んでいる)
北尾:着くぞって……うわっ……何だこの空間……。
最上:光がもうちょっと集まると自動で開く仕組みになっているんだ。丁度時間だな。危ないから下がってろ。
(ゴゴゴゴゴゴゴ……)
北尾:うわっ!!物々しい扉が神秘的なシステムで開いてる……!!一体何がこの奥に売られているというんだ……!!
最上:お待たせしたね。おじさんの真のフリーマーケットのスペースにようこそ。
此方おじさんがこの公園の地下で勝手に栽培しているウドとモヤシだ。安くしてくよ。
北尾:要るか!!必死こいて暗闇の中まで付いてきて損した!!