【詩】飽く(晩夏)

夏布団で私を覆って
胸の上 重石が置かれている

ここは
静かなんだと気づく
線を伝う音楽が止まったのだ
いつからだ

溺れることなく浮かんだ言葉に意味をつけようとしている

散ってしまった火のようで
背丈より短くうつる影のようで……

熱帯び夜はただ空洞

こんな日に誰が布団をかけたのか

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