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友情と恋、過去と今 ― ただのラブコメではない、映画「あたしの!」


映画「あたしの!」が公開されたので、早速観てきました。


最初は、INIのファン(MINI)だから1回は観てみるか~と
事前情報もほとんど入れず、原作も読まずに鑑賞。

ところがどっこい、すっごく良くて、同じ日におかわりした。
次の日に無理やり時間作ってもう1回観た。
なんだかんだで気づいたら公開から約10日間で6回観た。
(決して暇ではないです。笑)
これから原作を読み、まだ観に行こうと思っている。
(決して暇ではないです。。。笑)


キャストと監督に拍手を送りたくて、作品に対する想いを聞きたくて、
いてもたってもいられず舞台挨拶へ行き、インタビュー記事も読みまくった。
それくらい素敵な作品でした。


なぜ自分に「あたしの!」がこんなに刺さったのか。
この数日間“観たい”という衝動に突き動かされるまま映画館に通っていたので、改めて書き出してみようと思います。

ストーリーにも触れるので、ネタバレ踏みたくない方は避けてくださいね。


ラブコメの一言では片づけてはいけない!
それぞれの「あたし」のストーリー

ポスターのビジュアルを見ると、
少女漫画が原作!モテ男を女子が取り合うラブコメ!
というパブリックイメージが先行しちゃって、
それももちろん間違いではないんだけど、ちょっと勿体ないなあと。
逆に、それが実際観た印象とのギャップがあって良かった部分でもあります。


全体のストーリーはテンポがよく、あっという間に直己とあこ子の関係も進むけど、
この映画のストーリーは間違いなくあこ子と充希の友情がベースにあって。
正反対な2人がそれぞれ悩んで葛藤して。
直己と成田の友情、一見誰にでも好かれる直己の愛情に対する悩みとその原因。

それぞれの「あたし(俺?笑)」の物語があって、その4人が関わり、成長していく物語。
過去(小中学生)と今(高校生)の部分を丁寧に、大事に描かれていたのが良かったと思います。


恐らくなんだけど、青春真っただ中の若い子よりも、
大人が観たほうがちょっとくるものがありそう。

実際私も自分の過去と重ねてみたりして
なんだかんだ青春してたんだなあ~
あのときはあこ子みたいに全力だったよな~と苦しくなった。笑
友達と見に行った時も過去話に花が咲きました。

真っ直ぐ!全力!あこ子

主人公のあこ子は絵に描いたような明るい元気少女。
自分にそれなりに自信もあって。
想像だけど、きっと温かい家庭で愛されて育ったんだな~って。

そんな明るいあこ子でも、過去に友人関係で悩んでいたり、
だんだん成長するにつれて充希に追い抜かれる危機感も感じている。
直己に恋してからは不安になりながらも、その一生懸命な姿に胸が打たれました。。
最後の空港のシーンは何回観ても、もらい泣きする。


充希も直己もあこ子が羨ましいって言ってたね。
周りが素直に羨ましいと言えて、観客側もあこ子を愛しいと思えたのは、
なんといっても渡邉美穂ちゃんがあこ子を演じたのが大きいと思った!

あこ子の明るい部分がコメディ要素を担ってるところもあったから、
しらけさせずにクスっと笑えるいい塩梅で演じられていたのがすごい!
(「犬スキ」のサッカーボール蹴散らすとことか、アイマスクするとことか)


私は美穂ちゃんのお名前しか知らなかったんだけど、
舞台挨拶やインタビューでお話されているのを見て大好きになった~!

舞台挨拶では「皆さんの推しが映画に出るってすごく特別なことで、その場に私も立ち会わせていただいて嬉しい(ニュアンス)」と言っていて、
若いのにとてもしっかりされている…と感心しまくりでした。
相手がアイドルだしご自身もアイドルだったから色々と配慮してくださってたのかな。
SNSもフォローしたので今後も注目します!!


あこ子の親友・賢くて慎重派な充希

親友と同じ人を好きになるって、漫画でもあるある設定だと思うんだけど。
結局片方(親友)が2人の間には入れないや。。と諦めに近い我慢をして、主人公の恋が実って終わるパターン。
で、親友の立場になるとちょっと もやっとしてしまう終わり方が多い。


あたしの!はちょっと違った。
それこそ充希は最初はあこ子に遠慮し、自身が傷つくことを恐れて我慢して。
結局気持ちが爆発しちゃってびっくりな行動を起こし、あこ子を傷つけてしまう。

でもそのあと、自分自身にちゃんと向き合って、自分も逃げずに傷付くことを選んだ。
ただあこ子に謝るだけじゃなくて、きちんと自分の恋を終わらせて、あこ子との友情を続けていく。

一歩間違うと嫌な奴で終わってしまいそうなんだけど、
充希の気持ちの変化と成長がしっかり追えたのがよかったなあと思います。「私は充希タイプだ(だった)」みたいな人も多そうだから、救われると思う。

齋藤なぎさちゃんはゆあてゃの切り抜きとアイドル時代の歌ってる姿を少ししか見たことなかったので、しっかり演技を見たのは初。
こんなにナチュラルにお芝居される方とは知らず、とてもよかったです。
あとほんとにかわいい。おめめがきゅるきゅるだ。。

舞台挨拶では積極的にお話されていて、話し方にギャル感があって、そのギャップも魅力的でした。
(監督のことを総括ニキと美穂ちゃんと呼んでいたらしい。笑)


裏ボス・かっこよすぎ成田


ストーリー紹介ではクール男子なんて書かれてますが、
フラットに物事を見れるし、ノリもいい、そして顔もいい(!)完璧男子だった。
彼なしではこの物語は成立しなかったと思います。


女子2人は直己にぞっこんで三角関係の中に挟まれて大変なのに、
彼にとってはただの後輩であるはずのあこ子と充希に厳しくも優しいアドバイスをする。

学生時代なら直己に惹かれるのもわかりまくりなんだけど、大人になった今では完全成田派ですね。

成田の過去って、周りから無視されてた直己に声をかけてくれたところしかなくて、もっと知りたかったなー。

あと一番気になってるのはあこ子に対する気持ち。
最後は充希といい感じにも見えたけど…
あこ子に最初は何だこいつって言いながら、今すぐKissMeを鼻歌で歌っちゃうし
あちゃことかアトムとか呼ぶからさあ。。
直己が嫉妬しちゃった会話の様子とか、遊園地の様子を見ていても
あこ子は直己よりと成田と相性良くないか?と思ってしまったところは正直ありました。笑

山中柔太朗さん、今回初めて知ったのですが、美しかっこよすぎませんか。
演技上手いし、なんか王子様みたいな格好で歌ってる映像が流れてきて気になってます。(ちょろい)
舞台挨拶での印象は、顔が小さくてスタイルよすぎで。
若いのに落ち着いてて、ぽやぽやなまーちゃんを優しく包み込み、
元気な女子2人に冷静にツッコんでいたのが成田そのものだった。笑


学校イチの王子様!直己

みんなの王子様ーーー!かっこいい~~!
笑顔が素敵で優しいけど、ちょっとミステリアス。
自分のせいで誰かを悲しませることが嫌で、自分の感情を押し殺してしまう。

めちゃくちゃモテていて124人?に告白されている直己だけど、
ほとんどの人は見た目と表向きの優しさだけで好きになってるだろうし、
中身を見てもらえない辛さはあるだろうなあ。
帰国子女で小さいころから色んな賞をとったりしてて、親の期待に応える典型的ないい子でしんどかっただろうに。
家でもずっとお皿洗いしてるし。。笑

その結果、高校でちょっとチャラくなったのかな?なんて妄想してました。
きっと勉強はできるんだろうし、単位計算ミスって留年したのますます謎。

バイトしなくていい家庭環境な気もするけど、
店長に「オレンジジュース切れてるよ!」って言えるくらいにシフト入ってたのは自立しようとしてたのかなーとかも妄想した。


充希にはズバズバ言っていたのが不思議だったけど、
直己にとって充希は言いたいことを言いやすい存在ではあったということで、あこ子のライバルには相応しかったのかも。

ここからはMINIの甘やかしタイムなんですけど、
柾哉ほんとに頑張ったねえええええ…という気持ちです。泣
予告見た時は大丈夫か?!って正直思ったし、
ラブシーン冷静に見れるのか不安だったけど、ちゃんとそこにいたのは直己だった。
演技もほぼ初めてで主演で、プレッシャーにならないわけがないよね。
いつかのファンコンで西さんが「(あたしの!は)MINIのためにやってるんだからね?!」と言った時に
ぼそっと「INIのため…」と柾哉が言っていたというレポを見たから。。
あと大阪のダブルアンコで主題歌のBreak of Dawnを泣きながら歌ってる姿も見たから、本当ーーーーーにお疲れ様とありがとう。

最後の舞台挨拶で噛み締めるように客席を見渡していた、
柾哉の表情にじーんと来ました。
(あとひたすら笑顔がかわいかった)


映像美

横堀監督が撮影・編集までされたとのこと。
あえてなのか?粗目の画質と手ぶれしている感じが、エモい且つ懐かしい雰囲気を出しています。
フィルムで撮った写真も出てくるのが個人的には大好きポイント。

そして色使いがとてもキレイ。
印象的なオープニングは黄色。
あこ子は青、充希は赤がテーマカラーになっているようで、
小物や服に赤と青が出てきてよく映えます。
水族館や電車など日常の風景も趣があって素敵です。
ロケ地に下北沢が出てくるのもいいんですよね~

映像が2分割されて、直己とあこ子のラブラブを見る充希のシーンとか、
子供達を見て過去の自分達を思い出すあこ子のシーンでは、
各キャラクターの視点になれるので、
より感情移入して、ストーリーを楽しむことができました。


何度でも見たくなってしまうシーンの数々

あたしの!は小ネタが多くて、思わず笑っちゃったりツッコミたくなるんですよね。
好きシーンありすぎるけど書いてく!!

  • 鈴木と田中
    この2人がコメディ要員としていてくれたのすごくよかった!
    スパフルの子かわいい顔なのにオタク演技上手かった。笑

  • 直己の家
    クッキー食べる直己、あんなに一口ちっちゃいのにいつまでもモグモグしてて、食べるの遅い木村柾哉が出ていてかわいいです。
    火傷のシーンはアドリブだったらしく、柾哉が何言おうか真剣に考えてるのに、なぎさちゃんがずっと喋っていて、柾哉が「ちょっと静かにして」と怒ったとのこと。笑

  • あこ子軍団
    あこ子の脳内?なんだけど色んなキャラの子がいておもろい~
    水族館の喜ぶところで、毎回ひとりひとりフォーカスして見てた笑
    みんな言ってるけど騎馬戦のところだけあこ子と充希の色が逆なの気になります。

  • 屋上
    いっぱいでてくるけど一番好きなのは直己と成田の会話!(こちらもアドリブ!)
    告白を断る直己
    成「あちゃこがいるからなー」
    直「あこ子ね」
    成「2人の時だとあこ子って呼ぶタイプか、だからモテんのか~」
    直「なにそれぇ」←ここは完全にまーちゃん

  • 直己が充希を小突くシーン
    一見きゅーんてなるけど、そのあと階段降りてる直己がスンってしてるのこわいんですが…

  • いくら軍艦
    あこ子と充希が回転寿司で1皿のいくらを半分こするシーン。
    ラーメン屋では餃子も半分こ。
    序盤に出てくる、「直己くんはいくらじゃないから仲良く半分なんてできないよ」的なセリフが当たり前のようで深い…

  • メンチカツパン
    成田がコーヒー牛乳とセットでよく食べてる。
    購買であこ子が歌ってるとこかわいい(そんなあなたにプレゼント~♪みたいなやつ)
    ニューヨークに飛び立つ前に最後のメンチカツパンを食す直己とのシーンもよかった。

  • チャーリーパピコ
    あこ子が顔真似してるとこほんとかわいい~!
    あこ子が手ボロボロにしながらマスコット作ったパピコさんのアクキー買いました。

  • 野球するシーン
    自撮りで直己が「あこ子意気込みは?」って聞くとこメロくて大好きすぎて胸が痛い…
    音声さんの真似?して走り回ってる柾哉が差し込まれてるのも良い。笑

  • あこ子がアイマスクするシーン
    直己があこ子を見る表情が、かわいくて仕方ないって感じがよく出ている。
    あこ子ママ空気読んでー!笑

  • 自転車
    幼少期はあこ子が充希を押して、最後は逆になって…こんなん泣きますやん。。。
    成田も自転車乗ってるのに直己だけバイクだったのは意図があったのか偶然なのか?
    ちなみに下北沢から成田空港までは自転車で約5時間半かかります。(調べるな)

  • ラストシーン
    直己の涙からの「だいだいだいす…」「残念でした」からのBreak of Dawnは反則!!
    カラオケで充希が成田に「早くなんか食べてくださいよ、私歌うんで、ちょーだい(デンモク)」って流れるように言うところが好きすぎる。
    結局たじたじになる直己、無視される成田。
    タイトル回収、あたしの!(号泣)


と、ここまでばーっと書いたけど、原作漫画の試し読みしたら、だいぶ印象変わりそうだなあとさらにワクワクしてきたので、早く全部読み切りたいです!
さらに11/29(金)からは副音声上映も始まるとのことで、まだまだ楽しめそう~~~!

あとやっぱり応援上映をしてほしいー!
ツッコミたいし、叫びたいし、応援したい。笑
(11/27追記
12/3に念願の応援上映が決まりました!頑張って参加します!!)


気が早いけどBlu-rayも手に入れる気満々ですので、関係者のみなさんよろしくお願いいたしますね。

あたしの!最高~!



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