陶芸で一番大事な時
GWの窯焚きに向けて、
カラダもアタマもフル稼働しています。
さざ波みたいないつもの時間が、
大きな波になって目の前に立ちはだかっている感じです。
皆さんも、時間が物質のように感じることってないですか?
大事な事
一土、二焼き、三作り
やきものの世界では昔から言われることです
話すと長くなるので、詳しくは後日。
ざっくり、
やきもの(≒陶芸)の良し悪しを決めることの順位です。
昔から言われているということは、
今では当てはまらないのかもしれません。
常識は非常識、
非常識は常識。
とはいえ、受け継がれる言葉には、何かがあるのも確か。
今回は、やきもの(≒陶芸)をする時に大事な時間っていつ?というお話。
大事な時間
唐突ですが、みなさんにとって大事な時間っていつですか?
人によって違うのが当たり前ですね。
価値観、経験、バックグラウンド、現状、願望、立ち位置…
掛け合わせると天文学的に分岐する世界(=認識)ですから。
その世界で息をしていくのが、生きていくこと。
面倒なことになってきたので、本題に(笑)
やきもの(≒陶芸)で大事な時間っていつだと思いますか?
作る時間!とお返事もらえそうです。
一言に作るといっても
やきものができるまでには大きく分けて3つの時間があります。
1 粘土をつくる時間
2 粘土を形にする時間
3 粘土を焼く時間
カタチを作る時間
実はやきものができるまでの時間の中で、
一番短いのがここ。
轆轤をひくのは、小さなものなら5分もかかりません。
それに比べると、
粘土をつくる時間は、土から粘土にして2~3年。
粘土を焼く時間は、7~10日ほど薪で焼きます。
こうして改めて文字に起こすと
ほぉ…
流行りの生産効率性ガン無視でちょっと楽しくなってきました(笑)
乾燥時間が肝
カタチを作る時間も、2つに分かれます。
1 カタチを作る時間
2 カタチを乾燥させる時間
一連の流れは、「作成→乾燥→削り→乾燥」です。
よく見てください。
「乾燥」が2回も入っていますよね。
作る過程では乾燥時間こそが、実はとっても大事です。
最初の乾燥で、タイミングを間違えると削るのが大変に。
最後の乾燥は、ゆっくり、じっくり、しっかり乾燥させないと割れます。
カタチを作る時間の何倍も時間と神経を使います。
陶芸教室では通常、
土づくりや焼きをすることはないので
ある程度上手になると感じることではないでしょうか。
手間ひま=愛情
ちゃんと見てあげていないと、粘土たちはへそを曲げます。
へそを曲げるとこちらの言うことを聞いてくれません。
乾燥がベストのタイミングで削ると、
あるべき姿に勝手に削れてくれるので、一気に上達した気がします。
乾燥がしっかりできていると、
きちんと作品として焼き上がる確率がぐっと上がります。
陶芸をやってみよう!と思ったら
「作り」だけでなく「乾燥」にも注目してあげてくださいね。
粘土を乾燥させるだけでも手間ひまがかかります。
モノなので「手間ひまをかける」ですが、
ヒトであれば「愛情をかける」です。
手がかかるから、なおさらかわいく感じます。
いいたかったこと
今回は、陶芸で乾燥は大切だよ!というお話でした。
最後までお付き合いくださってありがとうございました。