本屋を始めたいと思ったきっかけ
本屋を始めようと思ったのには、いくつかきっかけがあったのだけれど、
忘れないように、ひとつずつ、書いていこうと思う。
18歳のとき、ウェディングプランナーになるという夢を抱きながら
地元から離れ、初めての一人暮らしを始めた。
翌年、念願だった結婚式場の面接を受けることになるのだが、
結婚式場の新卒面接というのは、その当時7次試験まであり(多い・・)
第一志望だった結婚式場の最終面接で、私はみごと落選してしまった。
失意の中、
それでも諦めずにウェディングプランナーを目指していたのだが、
運悪くかプライベートでも立て続けにうまく行かないことが続いてしまい、
言葉を選ばずにいうと、
19歳だった私は、生きる意味が見つけられなくなった。
そんなことで、と思われるかもしれないが、
その当時は若さも相まってなのか、人に弱味を見せることができず、
すべての事柄を一人で抱え込んでしまっていた。
学校に行けば、過呼吸を起こし医務室に運ばれ、
食欲もなく、自分でもわかるほどに、どんどん弱ってしまっていった。
私ってこんなに弱かったっけ?と。
何もかもが初めての経験で、
こんな気持を誰にどんな風に相談すればいいかわからなかった。
そんなとき、ふらりと立ち寄った本屋で、
ある本に出逢った。
就職活動に悩む主人公と
自分を重ね合わせ、貪るように読んだ。
読み終わったあと、
ずっと心に支えていた何かが、少しだけ、和らいだ気がした。
そこからは、読書の楽しさがやみつきになり、
少しずつだが、自分自身を肯定していけるようになった。
私が言いたいのは、
本を読みましょう、読んだほうがいい
ということではなく、
何かにつまづいた時、
心の拠り所になるものが複数あるといいと思うし、
自分を肯定してくれる力は借りたほうがいいと思っている。
生きづらさを感じる世の中だけれど、
あなたの味方はたくさんいることを知ってほしい。
そんな気持ちが自分の中でむくむくと湧き上がったことと、
本に助けられた経験と。
単純に本が好きで、紙の本が無くなってほしくないという気持を込めて、
本屋を開きたいという気持が固まったのが、ここ数年の話です。
次は、なぜこのタイミングで開業しようと思ったのかを綴りたい。
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