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肝臓、腎臓、鉄、炎症の基本情報と血液検査の読み方(1)


血液検査の読み方を理解していますか

内科や健康診断、人間ドッグへ行くと採血をして、血液検査をすることがあると思います。後日、その結果を見せられながら医師より指導を受けますが、あなたは血液検査についてどれだけ理解しているでしょうか。

健康な人は「まだ」問題はありませんが、健康な人でも歳を取れば基準値に異常が見つかります。また、健康に気を使って節制をしている人でも見つかる場合があります。

検査結果の詳細は医師に任せるとして、「何が書かれているか」の基本情報くらいは検査を受ける前に知っておいたほうが、医師の説明にも理解が進むと思います。

今回は血液検査の読み方を2回に分けて、前半では肝臓、腎臓、鉄、炎症の4項目を、後半では脂質異常症、糖尿病の2項目を解説したいと思います。

まず、血液検査には正常な範囲を示す「基準値」がありますが、これは全国一律ではなく、血液検査を分析する会社ごとに若干ですが異なります。また、基準値には「男女比」がありますが、ここでは私が受けている血液検査の基準値(男性)を採用します。

肝臓の基本情報

肝臓の主な働きは3つあります。

・小腸から取り込んだ栄養素を分解して、体の各組織が使いやすい物質に再合成する
・アルコールなど有害物質を分解して、体外へ排出するよう促して解毒する
・脂肪の消化を助けて腸への吸収を促す「胆汁」を分泌する


肝臓の検査数値は基準値より高ければ肝臓の障害、低ければタンパク質やビタミンB6不足が疑われます。

1.AST(10~40)とALT(5~40)
()内は基準値、単位は省略します。

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