日常的に家計調査(消費支出動向)をウォッチしてみよう。発見があるよ。
わざわざアンケート調査とかをしなくても、一般家庭の消費の動向をコト細かに探れるマーケティングデータがあることをご存じ?
総務省統計局が長期時系列で更新しつづけている、『家計消費』のデータだ。
Excelのフォーマットで提供されているため加工やグラフ化も自由。この十数年間で一般家庭での消費傾向がどのように様変わりしてるのかが見て取れる。
以下2000年~2017年の推移を品目分類で見てみたものを参照してみて欲しい。(筆者作成)
食品や健康・医療関連の消費支出は増加傾向だが、洋服の支出が一貫して減少傾向であることが見て取れると思う。家賃・地代は減少傾向、光熱費は大きく変化ないが、通信費が大きく跳ね上がってることに気づくだろう。
結局のところ日本国内の各種業界の好不調は、この消費支出の積み上げでしかない。もちろん公共投資や企業投資もあるが、それらもやはり、複数年かけて最終消費支出によって回収されてゆくものであり、全ての経済活動の元はこの生活者の消費支出にある。洋服が消費されていないということは、ファッション業界が萎むということ。旅行費が落ち込むということは旅行業界に影響する。今をときめくデジタルディスラプターのGAFAの躍進はこの中では通信費支出が1.5倍になったことに象徴されている。もちろん細かく評価しようとすれば、デジタルコンテンツ費用とかアプリ費用とかサブスクリプション費用とかを見たいところだが、この長期の支出にはそこまでの詳細分類はない。なので類推するしかないが、大局観はつかめると思われる。