#316 人事・研修担当のみなさんにお伝えしたい一言
竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織づくり、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。この番組が面白かった。あるいは参考になったらフォロー・コメントなどいただけると嬉しいです。
人事・研修担当のみなさんにお伝えしたい一言
今日はですね。人事のみなさんや研修を担当されてるみなさん、あとは、社員の成長支援しているみなさんに対してお話をしてみたいと思います。
一言で言えば「大変ですよね」(笑)
というのも、研修とか講演のような仕事をさせていただいていると、人事や研修担当のみなさん、最近はダイバーシティ&インクルージョンの部署のみなさん、そういった方々とやり取りさせていただく機会が多いんですよね。そういった部署のみなさんが、研修とか講演の窓口になっていらっしゃるので。
みなさんが抱えていらっしゃる課題感、そして「こんな風にしていきたいんだ」という思いを伺ったのちに、コンテンツを組み立てて、お話をし、終わったらフィードバックをいただく……みたいなことが、1つの流れではあるんです。
けれども、お話をした結果、フィードバック……いや、正確にはフィードバックだけじゃないんだな。場合によっては、事前にアンケートをとられた内容を共有していただくこともあるんですよね。
で、その内容を見ると……一言「大変だな」と。
人事や研修担当のみなさん、D&Iの部署のみなさん、人の成長を支援しているみなさんの大変さが、身にしみるわけです。
具体的には、どういったことに「身にしみる」ことがあるかと言うと……。
変わらない「人」とどう対峙するか
こちらのほうから、「社員のみなさんにアンケートをとってください」みたいに要求することはほとんどないんですけど、社内における現在の状況を把握するためにアンケートを取った情報を見せていただくことがあります。
その、アンケート結果を見ると「最近の若い世代は〇〇」みたいなことがいろいろと書かれていたり。つまり、「相手に変わってほしい」というメッセージです。若い世代からのメッセージもあるんですけどね。「上司に変わってほしい」みたいな。
もっとも、「相手に変わってほしい」というのは当然なんですけどね。自分が変わるって難しいし、人は誰しも、自分の正しさを中心に捉えるから。そういう意味では「周囲に変わってほしい」と思うのは、いたって普通のことだと思うんですよ。
一方で、人事のみなさんや研修担当のみなさんの立場になった時、社員のみなさんが「自分はあまり変わりたくない」という現実を見るわけですよね。「あの人たちが変わってくれたらいいのに」みたいな、他力本願の考え方を持ってる人が多い、という、職場あるいは会社のみなさんの現実を。
人事や研修担当のみなさんは、そういった状況に危機感を持って「このままじゃまずい」と研修や講演を企画されるんでしょう。けれども、アンケート結果を見ると、「人に変わってほしい」というメッセージが多い現実。
それを内容を見た時に、多分「ショックだろうな~」って思ったんです。「いやー、しんどいな」と。「この人達を変えなくちゃいけないのか」と。「そのしんどさはといったら、ないな」と思ったんです。
というより、僕自身もショックなんですよ。アンケート結果を見て「いやぁ、これはしんどいなぁ」と。「このみなさんに、何を伝えたらメッセージとして伝わるのかな」と。「僕は、どうすればいいかな?」って思うんです。
僕は一時ですけど、人事や研修担当のみなさんは、それと毎日対峙しているんですもんね。「みなさん、本当にご苦労さまです」という気持ちになりました。
他人は変えられない。理想と現実のはざまで
このような状況の中で、「何をすれば、社員のみなさんの意識や考え方が変わるのか?」……それは、僕にもわからないことが多々あります。人はやっぱり、変えることができないから。「ああせよ」「こうせよ」と言ったところで、人は変わらない。というよりも、ますます反感を抱くかもしれない。
そういった状況の中で「どうすればいいの?」と。それは僕も「こうすればいいですよ」という正解を持っているわけではありません。僕は僕の、経験値を話すことしかできない。
ですが、人事や研修担当のみなさんが抱いている「このままじゃまずい」という気持ちは共有させていただけるとうれしいなと思いますし、何もできないんですけど、何か、変化のきっかけになることができたら本望だな、と思っています。
ただ、生の情報見れば見るほど、身の程を感じたり、責任感を感じたり。そう思うと、人事や研修担当のみなさんには、ねぎらいの言葉しか出てきません。
本当にお疲れ様でございます。そして、何ができるかわかりませんが、できることをいっしょにやれたらいいなと思っています。
というわけで、今日の話はこれで終わりにしたいと思います。じゃあね、バイバ~イ!
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