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#46 これからの企業に必要なキャリア支援【キャリア形成 & 地域複業】

竹内義晴です。この番組は、組織作りやコミュニケーション、キャリアデザインなどの人材育成、複業やテレワーク、多拠点ワークといった「これからの働き方」についてゆるゆるとお話をしていく番組です。今日の話が面白かった、あるいは参考になったらフォロー、コメントなどいただけるとうれしいです。

はじめに:ABEMA Primeに出演

昨日の夜、テレビ朝日系のインターネット番組、ABEMA Primeに出演させていただきました。テーマは世代間ギャップでした。

ボク、よくABEMA Primeを観ているんです。驚いたのは、いち視聴者で見ているときはまったく気にならなかったんですけど、実際に出る立場になってみると、出演者のみなさんの会話のスピード感ってめちゃくちゃ速かったんですよね。振られたらすぐポンって答える、そういったスピード感もありますが、話すスピード自体もすごく速くて。

ボクは比較的、話すリズムがゆっくりなタイプなので、ついていくだけで必死でした(笑)。でも、いい経験にはなりました。

キャリア形成と地域複業の話をしています

いまですね、キャリア形成と地域複業に関する話をしています。

タイトル、実は、以前とは少し変えてるんですよ。以前は、サブタイトルとして【地域複業の可能性】にしてたんですけど、いまは意図的に【キャリア形成 & 地域複業】に変えました。

なぜならば、地域複業っていう1つだけで捉えるのもいいんですけど、地域複業について、これまでいろいろと試行錯誤した結果、「地域複業はキャリア形成でもあるな」ということにある時期から気がつきました。

なので、この記事や音声も、あるタイミングから、実は意図的に【キャリア形成 & 地域複業】に変えました。

昨日はですね、キャリア形成について、「人生100年時代」と言われるこれからは、個人としても変えていく必要があるし、企業としても変えていく必要がありそうだというお話をしました。今日は、企業についてのお話をしたいと思います。

これはあくまでもボクの意見で、今日お話しする内容が、すぐ、企業で取り入れられるか?と言ったら、まだまだ時間はかかるんだろうなと思います。

一方で、今後、企業がこういった取り組みをしていく必要があるんじゃないかな、と思っていて。今日は「どういった取り組みが、企業として必要なのか」「なぜ、必要なのか」というお話ができればいいなと思っています。

これまでの採用は「一生会社に所属する」モデル

これまで、企業として「社員を雇用する」と言ったとき、「新入社員で採用して、定年まで雇用する」というのが、企業としての王道だったんじゃないかなと思います。コストをかけて採用するわけですから、1回入ってもらったらできるだけ辞めないように、離職しないようにしていくっていうのは、これまでの、企業としての、社員との関わり方だったんじゃないかと思うんです。

かつての高度経済成長期のような形だったら、このような「社内でキャリアを積んでいく」働き方も良かったんでしょうし、働くボクらの価値観としても「一度会社に入ったら、その会社に長く勤める」というのが一般的だったんじゃないかと思います。

しかし、いま、3年に3割の人が辞めるみたいな事実があり、転職みたいなことも一般的になった中で、今後は、「新入社員で採用し、定年まで会社に雇用する」という働き方から、少しずつ変わっていくというか、変えていく必要があるんじゃないかなと思うんです。

なぜならば、「人生100年時代」と言われるようになり、定年も少しずつ伸びている実情がある中で、社員をずっと雇用し続けるのって、会社の体力的にも大変なことだと思うんです。

また、一人ひとりのキャリアを考えたときに、いきなり「ここで定年です。さよなら」って、パツンとキャリアを切るというのは、労働者にとっても大変なことだと思いますし、ちょっと乱暴かな、とも思います。

いままでのように、人生80年時代で65歳ぐらいで定年をし、その後は年金で充分暮らせるんだったら問題なかったんでしょうけど、いまは、定年時期が伸び、年金がそもそもどうなるのかわからないという状況の中では、社員のキャリアをいきなり切るのではなく、少しずつ自立を促せるようなプランを、企業側にとっても今後用意していかなくてはいけないんじゃないかなって思うんですよね。

社員が安心して働きながら、社会との関わりも創っていく

その、企業側のプランとして、これは1つのアイデアですが、近年複業OKとなる会社が増えています。複業がOKな会社が増えているのは、多様な働き方を推進していくことで、「会社に魅力を感じてくれる人が増える」とか、社外に出ていくことで「成長の機会をつくる」みたいなことも、もちろんあると思うんです。

加えてもう1つ、キャリアを、これまでの会社だけじゃなくて、ほかの企業や社会の方にシフトしていくって役割も、ボクはあるんじゃないかな……と思っていて。

なので、いままでのように、いきなり「定年だから」と、パツンとキャリアを切るか、あるいは、給与をガクッと減らして再雇用みたいな形でしか、ベテラン世代のキャリアを、いままでは提示できなかったけれど、もし、複業のような形で働くことが可能になれば、5日のうち、たとえば3日間はいままでのように会社で働き、そのほかの2日間は、自分で自立できるようなキャリア形成を目指す。そういった支援をしていくことも、企業にとっては、また、社員にとっても大事なことじゃないかって、ボクは思っているんですよね。

だからといって、退職を促すものではない。第2、第3のキャリアを促すもの

それは、必ずしも社員を「ゆるやかに社外へ出ていってください」ということを推奨したいんじゃないんです。メインは「第2、第3のキャリアを築く」です。こういった取り組みをしていくことも、ボクは大事なんじゃないかなって思うんです。

そうすれば、再雇用のように、給与ガクッと減らすのではなく、たとえば5日のうち3日会社で働き、2日社外で複業するんだとしたら、給与が5日分の3日分になるというとらえ方です。能力が減らされるわけではないってことです。

企業としては言いにくいでしょう。でも、こうすることで人件費の負担も減らすことができますし、社員の自立を促すこともできる。社員にとっても、企業にとってもメリットのある施策を取り組んで行くといいんじゃないかなって思っています。

「囲い込み」から「労働のシェア」へ

これまで、企業としたら、社員を社外に出さないようにしていたと思います。離職されたら困りますし、「複業なんてもってのほかだ」みたいな価値観が一般的でした。社員の自立を促すこと自体がなかったために、企業の中ではノウハウもないと思います。

また、言い方を気をつけないと、「なんかうちの会社も、そろそろ退職を促すみたいになってきたぞ」みたいに、社員の方が捉えるかもしれません。伝え方も工夫が必要でしょう。

一方で、企業としては、ずっと雇用し続けているのも大変だと思います。社員が徐々に力をつけていくためには、いきなりキャリアをパツンと切って、明日から「起業します」とか、「転職活動します」というのは、なかなか難しいのが現実なので、少しずつ、少しずつ、自分自身や、キャリアやスキルを言語化していくことを、社員教育の中でしていきながら、徐々に自身のキャリアの形成をしていく。

できれば、ベテラン世代になってからではなく、中堅世代から始められたらいいし、本当は、入社した直後の若い世代から、こういった捉え方で会社と関わっていく……人生は長いので、できれば、これぐらい長期で考えていくことが、本当は必要だと思いますが、いずれにしても今後は、企業側の取り組みとしてこういったことが必要なんじゃないかなと思います。

このあたり、まだまだ時間がかかるでしょうし、議論も必要だと思うので、ぜひ、企業の人事のみなさんなどと、今日お話ししたような新しい制度や取り組みについて、いっしょに考えたり議論したりしたいので、もし、こういった話にご関心があれば、TwitterFacebookのDMなどで、ぜひ、ご連絡いただけるとうれしいです。

では、今日の話はここで終わりたいと思います。以上、竹内でございました。


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