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#669 「重すぎる話をしてごめんなさい」キャリア自律? 所詮他人のことだけど

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。

音声はこちら。


いまですね。会社として、社員のみなさんのキャリア自律を支援するために「何をしたらいいのか?」という話をしています。

昨日は、会社として、社員のキャリア自律を支援するために「最初にすべきこと」というお話でした。

一言で言うと、ちょっと乱暴な言い方だったな~と思っているんですけれども(笑)、その内容は……

「もしも、社員のみなさんにキャリア自律の支援をするなら、まずは、それを推進しようとしている人――たとえば、人事のみなさんのような――から、キャリア自律を実践し始めることが大事なんじゃないか?」

という話をしたんですよね。

ですから、たとえば、キャリア自律をするための実践というのは、まずは、自分自身が「複業してみる」とか、社外との接点を作って「さまざまな取り組みをしてみる」とか。

「まずは、自分でやれ」と言われても困ってしまいますよね

このようはお話をしたんですけど、聞く人にとっては「乱暴だな」って思ったんじゃないかなと思います。

なぜならば、たとえば複業1つとってみたときに、社内で「複業制度をつくる」みたいなことならできると思うんですよね。それは「自分がやっていようが、いまいがに関わらず」です。

社員のみなさんから「複業したいんだ」というニーズがあった。そこで、自分は別に複業したいと思っていないけれども、社員のみなさんからのニーズに応えるために「制度をつくろう」と思う。

こういったことなら、自分がやっていない/やろうと思っていなくてもできます。それ自体は、別に何ら悪いことではないんです。自分が当事者でなくても、社員のみなさんの声に応えていく。それはとても大切なことです。

キャリア自律とは、人生に関わることだから

一方で、キャリア自律……つまり、社外に出ても自律できる状態。自分でキャリアを歩んでいける状態をつくる、ということは、僕の経験からしてみると、まぁまぁ大変というか、それほど容易ではないな~と思っています。

言い方を変えると、キャリア自律を支援するということは、社員のお一人お一人の生き方や人生の歩み方、キャリアの重ね方、そういったことをかなり左右するということなんですよね。

なので、単に「制度をつくればいい」っていう感じで取り組むんだったら、キャリア自律とは言わずに、「複業OKにします!」だけでいいんじゃないかな、って思うんです。

もしも、社員のみなさんのキャリア自律を本当に願い、そして、取り組むんだったら、自分もやるぐらいの覚悟……と言うと、ちょっと重すぎるんですけど、でも、社員のみなさんの「人生を左右することに関わるんだ」という気持ちは、持っていてもいいんじゃないかな? と思うんです。

もっとも、本当はキャリア自律に限らず、退職みたいなことも含めてなんでしょうけどね。

重すぎる話をしてごめんなさい

だけど、こんなことを言っていたら、人事のみなさんにとって、あるいは、こういった取り組みをしようとするみなさんにとって、重すぎるとは思います。

そんなに重いことを考えなくたって、仕事として割り切ることも悪いことではありません。

一方で、キャリア自律をしようと思っている人にとっては、人生を左右することなのは間違いないので、それぐらいの気持ち……というのかな――もっとも、最終的には本人が決めることなので、本来は関係も、責任もないんですけどね――そのぐらいの気持ちで関わってみると、いろんな学びや発見があるんじゃないかな~と思いますし、当事者として関わると、「こういうことが大事なんだ」といったことが見えるんじゃないかと思います。

今日の話を一言でまとめると、社員のみなさんの「キャリア自律を支援する」ということは、社員のみなさんの人生に関わることでもあるので、支援する側もその気持ちで取り組んでみては? っていうお話でした(最後まで重い話になっちゃった 笑)。

では、今日の話はこれで終わりにします。

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