「詩吟の人口を増やす」という目標設定は間違っている
こんにちは、heyheyです。
僕は今まで「もっと詩吟人口を増やしたい」と思って活動していましたが、「その目標って本当に正しいの?」という疑問が湧いたので、そこを整理していこうと思います。
1.詩吟の人口って増えると思いますか?
詩吟の人口って増えると思いますか?
これを読んで下さっている方の多くが「いや・・・実際のところ、難しいんじゃないかな?」と思ったのではないでしょうか。
その素直な感覚はきっと間違っていないと思います。
2.詩吟人口が増えない構造的理由
僕自身、詩吟の発信活動をすればするほど、その難しさを感じています。
いや、難しいというより「方向性がズレている」という感覚の方がが正しいです。そもそも、構造的に
興味関心を惹かれるものが世の中に溢れていて、増え続けている
日本の人口が減り続けている(少子高齢化どころか、高齢者も減る時代が迫っている)
という大きな理由があるので、もっと解像度を高めて戦略的に行動しないと、ただひたすらに減っていくとしか思えないのです。
3.詩吟人口に関わる4タイプの人
詩吟人口について、対象となる人は以下の4タイプが考えられます。
詩吟を知らない人
詩吟を知っているけど興味ない人
詩吟を知っていて興味もあるけど、やろうと思わない人
詩吟を始めたけど、継続できず辞めた人
1の人は良くも悪くもまっさらなので、ついついその人に向けてアプローチしがちです。しかし、実のところ一番ハードモードです。なぜなら競合が「興味関心を惹くあらゆるコンテンツ」だからです。その中から詩吟を選んでもらうのは至難の業です。
2の人は詩吟業界においては貴重です。そもそも詩吟を知らない人の方が超多数派なので。だから、そのような人たちにこそ、詩吟の魅力を発信する価値があります。
3の人は詩吟業界において一番狙うべき存在です。もちろん、その人の環境によって詩吟ができない場合もありますが、「詩吟 習う」でネットで調べたときに欲しい情報が手に入るか、それを見て「自分でもできそう!」と思えるのか等々、こちら側が改善したら意味のあることが沢山あるからです。
4の人は、詩吟業界の人が反省して改めて勧誘すべき存在です。ぶっちゃけた話、詩吟ほど練習も発表も気軽な芸能はありません。体一つあれば良いのですから。それすら継続できず辞めてしまうのは、詩吟以外に理由があります。時間が拘束される、出費がかさむ、人間関係が面倒くさいなど、本質から外れた内容の可能性が高いです。
4.誰からアプローチすべきか?
ということで、ざっと書きましたが、これらの中で詩吟を始めやすそうな人(=こちらからアプローチすべき人)を頭から順に並べると「3→2→4→1」になると僕は思います。
ついつい1の人を狙いがちになるので要注意ですね。
そして次に重要なのは「3と2の人を見つけること、その人に発信が届くようにすること」です。
例えば、
・他の伝統芸能をやっていた人
・日本の伝統文化に興味が強い外国人
・和楽器バンドの影響を受けた人
などなど。
それらの人がオンラインオフライン含めてどこにいるのか?どんなコンテンツなら見てくれるのか?文字なのか音声なのか映像なのかマンガなのか対面なのか。
ここを具体的に掘り下げて、探し出していかないと、見当違いの方向にいくらアプローチしても効果は薄いのでしょう。
5.詩吟に興味関心があるけど始めない人にはさらなる対応が必須
また、3の人(詩吟を知っていて興味もあるけど、やろうと思わない人)にはさらなるアプローチが必要です。
「詩吟 教室」で調べたときに「よし、やろう!」と思える情報を増やす
詩吟の体験、入会、練習のハードルをもっと下げる
詩吟教室に入会しなくても練習できる環境を作る
今僕がやっている活動の一つに「YouTube詩吟教室」がありますが、これは3に該当するのでしょう。よかった!笑
まとめ
ざっと書きなぐりましたが整理すると、漠然と「詩吟人口を増やす」と目標を掲げるのではなく
「詩吟に興味関心のある人を探し出して、魅力を伝え、始めやすく継続できる環境を作ること」
が設定すべき目標なのだと思います。さらにその先を言うと
「継続した人にはしっかりと実力がつき、魅力的な存在となり、広報活動にインセンティブが付く仕組み作り」も大切だと思っています。
偉そうに書きましたが、自分自身に強く問い直している内容でもあります(苦笑)誰に向けた発信なのか?その人に意味のある発信なのか?どこに向かっているのか……。難しいですね。
ついついざっくりとした目標を掲げて「小さくても一歩ずつ」と思って行動しがちですが、目標そのものを間違えていたらとても残念なことになりかねません。定期的に見直していきたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。