2月3日(土) ハム
いつものように、生活クラブの豚肉ブロックをハムにします。
火曜日に配達されますので、その日から漬け込み開始です。
今回、初めて「大和当帰(ヤマトトウキ)」のパウダーを使ってみます。
大和当帰は主に奈良県で栽培されてきたセリ科の植物で、当帰と言えば漢方薬で昔から有名です。「当帰芍薬散」などは、冷えやいわゆる婦人病などによく使われますし、葉は和製ハーブとしての利用や入浴剤などにも使われます。
ハム作りでは香味野菜を使うこともしばしばですが、中でも防腐作用のあるセロリなんかがメジャーです。そこで同じセリ科であるこの「大和当帰」も、味付けの面からも防腐作用の面からも使えるのではないか、面白いのではないかと思いました。
売っている商品としては、ドライしてやや細かく刻んだものとパウダー状にしたものがあります。刻みの方が良かったのですがあいにく在庫がなく、パウダーを使ってみることにしました。
8日間冷蔵庫のチルドルームで寝かせ、4時間の塩抜きのあと脱水シートに包んで3晩脱水しました。
土曜日、朝からスモークです。
晒しに巻いて縛り、スモーカーに吊るします。
プリムスのコンロに火を付け、庫内が60℃くらいで温乾1時間、その後サクラのスモークウッドに火を着けて2時間半のスモークです。
今回は冷蔵庫から出してすぐに晒しを巻き、それから温乾燥をしましたが、そうすると温乾燥した後に晒しを巻くケースに比べて肉に晒しがくっつき気味になることが分かりました。ゆっくり剥がす作業手間が必要で、これまで通り温乾燥のち晒し巻きが良いように思いました。セロハンなどを使えば、もっと良いのでしょうが。
このスモークを行っている最中、注文していた脱気シーラー(簡易真空包装機)がメーカーより届きました。低温調理にはこれがあった方が良いので購入しました。日本製です。食品保存の面でも重宝しそうです。
わりと簡単に扱えます。空気を抜いてパッケージするのは楽しいです。手当たり次第にいろいろパッケージしたくなります。
この機械は想像していたよりも音が控えめで、扱いも簡単でした。作りもしっかりしています。本体、説明書、梱包など、全てにおいて会社の真面目な姿勢が感じられる製品で買って正解です。ちなみに、市場には似たような製品も出回っているようですので注意が必要です。購入は会社から直接行いました。
加熱殺菌は64℃で1時間ほど行いました。これが非常に良い出来具合となりました。基準的にも日本のそれより厳しい内容ですでの、より安心です。
さて、急速冷却のち冷蔵庫で2日寝かせて食した「大和当帰の自家製ハム」は、ロース・もものどちらも上々の出来となりました。「これは売れるね」と言ってくれた連れ合いの感想が今後の励みになります。
さて今回の一曲。
先頃、学生の時に出会ってからの35年来の親友が突然逝ってしまいました。若い頃はよく一緒に飲み、いろんな話をした仲でした。
この曲は、ふだんは聴くのにどこかエネルギーが必要とされるので避けている曲(アルバムも)なのですが、悲しみに浸り、少しの希望が必要な時には聴きたくなる一曲です。
People Time - Stan Getz And Kenny Barron