落語『膝浜』にも枕をいれるよ!
『膝枕』派生製品では人気の『膝浜』ですけど、落語ですからやっぱ「枕」が欲しいかな?ということで、一周年記念フェス用に作ってみました。こちらもごひいきに。
膝浜の枕?
(久五郎が『膝浜』を始めようとしたとき)
女房 「おまえさん、おまえさん、待っておくれ。このまえは、話の前に『枕』入れるの忘れちゃったじゃないか。『膝枕』からでてきたお話なのに『枕』を外しちゃ、まずいよねぇ?
久五郎 ま、『枕?』。おぉ、そりゃそうだよなぁ。おい、だけど、体脂肪40%の「ポっちゃり膝枕」でもねぇし、頬を撫でるワイルドなすね毛に癒される「親父のアグラ膝枕」も気色わりぃだろうよ。まぁ、名無しの『なまくら』ってのはどうだい?
女房 『なまくら』ぁ?いやだね、私をお前さんと一緒にしないでおくれよ!お前さんは『なまくら』よりも『ぼんくら』じゃないのかい?
久五郎 亭主に向かって、「なまくら」、「ぼんくら」とはなんだぃ!
女房 だって、お前さんが言ったんだろう?
久五郎 ぅあぁ、そうか? でもなぁ、「枕」つけろったってよ、「枕」も質に入れちまったぜ。
女房 おやまあ、どうりで、部屋が片付いていると思った。よくもまぁ、「枕」を引き取ってくれたねぇ。その質屋さんは。
久五郎 そういえば、質屋の主(あるじ)、ビビった顔してたなぁ。大晦日に首繰られてもと、思われたのかなぁ。だれも、いやな思いをして年越したくないもんなぁ。
女房 おまえさん、それで、いったいいくら借りられたんだい?
久五郎 おぉ、いくらだったかな?銭見せてやるからな?あれ?どこいった?おぃ、ナビ子いないか、頼む、探してくれ?
っと言うところで、これも枕は枕ということで、膝浜に、入らせていただきます。
女房 お前さん、お前さん、なんか忘れてないかい?
久五郎 なんだよ、これから始めようってときに。話の腰を折るじゃねぇよ、じゃねぇか、膝をくじくんじゃねぇよ。
女房 それは、膝じゃなくって足首だろう。だからさぁ、その膝だってば。一周年のお祝いなんだろう?膝か足首かしらないけど、くじいている場合じゃないだろさ。ちゃんと膝をつないでおくれよ。
久五郎 おっ、そうか。
久五郎、今井先生、わたしたちも、お世話になりました。
女房 おかげさまで、この一年、追っかけるのが大変なくらいの膝に膝をつなぐ楽しい毎日でした。
久五郎 なぁ、一人で毎日やってたお方もいたもんなぁ。たいしたもんだぁ。
女房 そうだよねぇ。まめな人だよねぇ。お前さんとは大違い。今井先生、しっかりと継がせていただきますので、これに懲りずに、これからもごひいきに。
久五郎 おいおい、まだ、終わってねえだろうが。
女房 お前さん、すぐに忘れちまうから、先に言っとかなきゃね。さあさあ、始めとくれ。