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悪魔の風潮だと思う。役立たずだの、必要がないだの人間が人間を切り捨てる社会を…

街の雑踏でふと感じる。人を蔑んだ言葉が当たり前のように流れていることを。

ローパフォーマー…あまり役に立たない人間のことらしい。俺から見ると、そんな事を言う奴に限って役立たずなのだが、まぁいいや。

人間の社会には本来役立たずとか、必要のない奴などいやしない。それを、そう思わない輩は単なる馬鹿の驕りだ。現代に蔓延る驕りだ。目糞が鼻糞を笑っているとしか思えない。

この地球上には76億人…全員が必要だ。この星の生物の世界は、そのようにできている。蟻や蜂も集団で生活してる。あの働き蟻や働き蜂の中には、必ず何もしない奴がいる。

でも、この存在が種の存続には大切な事なんだ。つまり、働いている奴にアクシデントがあった時に、働かなかった奴が速攻で働くのだ。

その為に、普段は何もしない、何もさせない。スキマのような生き方。ニッチな生き方だ。でも、このニッチが生命体には大事な感覚なんだ。

蝶の幼虫は種により食べる葉っぱが違う。クロアゲハはミカン。キアゲハは人参。ジャコウアゲハはすず草。それぞれの葉っぱの成分は同じようなものなのに、こうして限られた地球の資源を分け合っているんだ。

無駄な争いもしない。譲り合って自分たちのニッチを見つけて生きている。みんなニッチに生きているんだ。

さて、人間たちだ。なんだろうね、俺たちは…孟子がこんな風に言っている道は近くにあり。然してこれを遠きに求む。なんだか俺たちは無駄な事を皆でやっているような気がする。産業革命という名の生態系の破壊工作。

このコロナ禍で、そんなことが浮かんできた。俺たちは無駄な事ばかりし過ぎたんじゃないか。人間が人間を切り捨てる社会。別にブラック企業だけではない。

街の中にも電車の中にも学校にも、その悪魔の風潮は漂っている。これこそが現代だ、時代だとアホなマスコミのように括ってしまうのは、嫌だな。

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