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自分がやる。

2024年1月。
小雨の降る寒いさむい日曜日。
なぜだか東寺に向かった。

12月に法衣店の方と電話で話した時に、「もうこの仕事は辞めよう」と思った。
20数年やって来て、はじめてのことだった。
法衣店の方に言われるがまま、急かされるがままに仕立てをしていても、この仕事はいずれなくなる……そう思った。

自分は何がしたいのか?
袈裟の仕立てができるだけでは意味がない。
他の職人さんたちの素晴らしい技も一緒に、守らなければならない。

張りつめた様な静けさと寒さの重なる講堂の中にじっと座る。
どうしたい?
何ができる?
わからない。
何からはじめ、どうやればいいのかわからない。
でも、「元締めになろう!」そう思った。

自分が素晴らしい職人さんたちの作品を買い、それを袈裟に仕立て売る。
とにかく循環させなくては!
人頼りではなく、自分でやろう!そう決意した。

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