SHIGEKO YOSHINO

職人の世界は基本的に分業体制です。 どの工程も無くてはならないもので、一つでも欠けると完成できません。 日本に残る素晴らしき技を残してゆきたい。

SHIGEKO YOSHINO

職人の世界は基本的に分業体制です。 どの工程も無くてはならないもので、一つでも欠けると完成できません。 日本に残る素晴らしき技を残してゆきたい。

最近の記事

虹色のカラス。

作りたい袈裟、みつかった! カラスのような虹色の黒い袈裟。 決めた。 黒い袈裟。 黒いけれど光をあてると、虹色にかがやく。 そんな袈裟を作りたい。

    • 自分がやる。

      2024年1月。 小雨の降る寒いさむい日曜日。 なぜだか東寺に向かった。 12月に法衣店の方と電話で話した時に、「もうこの仕事は辞めよう」と思った。 20数年やって来て、はじめてのことだった。 法衣店の方に言われるがまま、急かされるがままに仕立てをしていても、この仕事はいずれなくなる……そう思った。 自分は何がしたいのか? 袈裟の仕立てができるだけでは意味がない。 他の職人さんたちの素晴らしい技も一緒に、守らなければならない。 張りつめた様な静けさと寒さの重なる講堂の中

      • 何ができるのか。

        袈裟の仕立てを内職でやりながら感じていたことは、どんどん職人さんが減っていっている、ということだった。 他の分野の職人さんと同じく、袈裟も分業制になっている。 仕立てるには、生地を織ったり染めたり、張りをされたり、更には手刺繡をされる方など、多くの職人さんとの共同作業となる。 けれども、もう手張りされる方がいなくなって、機械張りになってしまったなど耳にするようになった。 仕立てをされる方も、ご高齢でやめられる…後継者もいなくて…という話をよく聞いた。 この仕事を始めて20年

        • 職人の技。

          職人不足、後継者不足ということをよく耳にします。 伝統工芸に興味を持っている方は沢山おられます。 にもかかわらず、職人が減っているこの現状。 どうしてなのでしょうか。 このような問題は色々なところで論じられています。 なんとなく、理由は重い浮かぶのではないでしょうか。 ・現代の大量生産・大量消費の社会 ・高度経済成長に伴った労働形態と若者の労働観の変化 ・生活様式の変化 結果、需要の減衰。 自然も変化し、原材料の調達も難しい。 材料は高騰し、収入は減る…つまりはこのままでは