映画鑑賞『ロッタちゃん』二部作を観る

 昨日、これから毎日のルーティンとして、「このnote上に記事を毎日アップデートしていく」ことを宣言しました。

 嬉しいことに、連続2回目の投稿にして、もう20本も記事を書いてきたそうです。
 確かに20本数えたらありました。
 結構遠くまできた印象(拍手)。

 今度は、30本書いたらまた通知が来るそうです。
 今回の通知は特にスクリーンショットをしていませんでした。残念ですが。
 次回からは、記念なのできちんと記録に収めておこうと思います。

 さて本日は、一日家族が外出して留守だったので、軽くジオラマ制作の続きを2時間ほど行い、あとはホームシアターで映画『ロッタちゃん はじめてのおつかい』を子供の時以来久しぶりに見返しておりました。

 子供の時は祖母の膝に座って吹き替え版を見ておりましたが、今回は日本語字幕付きの原語で鑑賞。
 すなわち、スウェーデン語のセリフを、リスニングしながら見ていたわけです。慣れてくると、字幕を頼りに単語が聞き取れてきます、これが。

 まず言語的なところで気づいたのが、イントネーション、特に「ロッタ」とママが呼ぶところが、日本語で呼びかける時のアクセントに似ている。すなわち、明朗な発音で「ロッタ」と言っています。
 私はスウェーデン語に関しては、勉強したことがないのですが、おそらく、日本語と同じアクセント配置なのではないかと推測できました。

 映画は、全編通じて特に物語らしい物語はなくて、それぞれが薄味のエピソードが積み重なっているような感じです。
 特に私が苦手とする、殺伐とした雰囲気や、変に社会派ぶっているようなくだりが皆無で、シーンのパッチワークで構成されている印象。このため、安心して鑑賞できる映画です。

 ただ、主人公のロッタちゃんの発する発言や仕草に対し、相手が意味深なセリフを吐いたり、意味深な表情を浮かべたりする、というのは何度も出てきますが。
 たとえば、ロッタちゃんがわがままを言った時のベルイおばさんの微妙な表情や、通りすがりのモブシーンで杖をついてヨタヨタ歩いている人のカットが長回しで映る、などがあります。
 それでいて、それらの意味深なシーンがその後、何か重要なキーワードなのかと思うと必ずしもそうではないので、そこら辺は少々あれっと戸惑うことはありました。

 おそらく、ベルイおばさんやロッタちゃんに関わる人たちも内心やれやれと思っている節もあるでしょう。
 それでも、あたたかく見守ってくれているので、こちらも観ていて心がほっこりします。

 また、本作における劇中の重要イベントとして、「クリスマス」と「イースター(復活祭)」が描かれています。
 それぞれのイベントにおいて主役のクリスマスツリーやイースターのウサギが来ないことで、上の兄妹たちがメソメソ泣いているシーンがありました。

 日本人の感覚から言えば、たかだかクリスマスツリーがないぐらいで、どうしてそこまで落ち込むのだろうと思ってしまいがちでしょう。少なくとも私はそう思いました。
 そもそも、日本人にとってクリスマスはイブの方が重要で、ツリーより、クリプレの方が重要だったりするし、「イースター」に関してはもはや全く日本に根付いていないし、という感じでいまいちピンと来なかったりします。
 こういうのは、子供の時は何も感じなかったけれども、今改めて大人になってものがわかるようになって観てみると、こうした文化の違いに気づかされ、面白いです。

 また、クリスマスツリーを探すシーンで、ロッタちゃんがガソリンスタンドに寄ったツリーの運搬屋のトラックの運転手に、ツリーを売ってくれと交渉するくだりがありました。
 結果は、「(都会である)ストックホルムに持っていくから売れない」で、ささやかではあるが、都会と田舎町との比較というか格差が象徴されているなと思ったのは私だけでしょうか。

 このようにところどころに暗い影みたいなものが見え隠れしていますが、子供のフィルターからすれば、大人が何を考え、やっているかはあまり関係がなさそうです。無邪気に動き回っているのが微笑ましいです。
 何かの本で読んだのですが、「ホームドラマの登場人物の抱える課題はいつも解決されない」というのがありましたが、まさにそんな感じでしょう。

 原作に関しては、これまた子供の頃に『〜ひっこし』を愛読していました。
 えらく自信家で、癇癪持ちだけど、実は甘えん坊なロッタちゃんが引き起こすエピソードが、当時の自分にピッタリとマッチしていたように思えます。
 自分は男の子ではあるけれども、なんとなく彼女みたいな言動をしているところがあったなとしみじみ思い出します。今風に言えば、ツンデレ精神のような。
 もしかすると、その精神は大人になった今でも自分の心のどこか片隅に住んでいるかもしれません。

 20数年前に日本へ紹介されて久しく経っていますが、今見ても、児童向け映画としては名作の部類に入るのではないでしょうか。

 余談ながら、スウェーデン語もかじってみたくなりました。

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