
日教組の弱体化に表れる民主主義の後退 - 何故日本人はアメリカ人のように怒り、政治を変えることができないのか
2025年1月31日 投稿
(2024年11月24日のX投稿
何故日本人はアメリカ人のように怒り、政治を変えることができないのか?
— Shig(シグ) (@MoMoMoMoshe) November 17, 2024
5年前からTwitter(X)やNoteに再三書いて来たことだが、先の疑問に対する私の答えは以下のようになる。… https://t.co/NNklgjMrms
からの転載)
なぜ日本人はアメリカ人のように怒り、政治を変えることができないのか?
この疑問について、私は2019年からX(旧Twitter)やnoteで繰り返し自分の考えをまとめ、書いてきました。その疑問の答えとして私が考えるのは、以下のようなことです。
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1980年代から目立ち始めた日本の保守系権力者たちによる、国民の保守化、国粋主義化、排外主義化のためのプロパガンダが成功を収めた結果、以下のような考え方が広く国民の間に浸透した。
『我々純粋日本人はこの素晴らしい日本の文化と伝統を守り続けなければならない。秩序と平穏はこの美しく麗しい国において最高の美徳である。我々純粋国民は、秩序を遵守し、平穏を保つことに努めよう。だから決して既存の社会システム(国や地方自治体、公共団体、民間組織、地域コミュニティ、先輩後輩、家族、文化、風習、慣習、村のおきて、戸籍、その他の権力、権威など)を破壊しようとしたり、それらに逆らったり、それらを批判したりしてはならない。我々純粋国民にとって理想のあり方、理想の生活態度は、領主と徳川幕府に心からの忠誠と服従を誓った江戸時代の領民のそれである。あるいは金一族に従う北朝鮮の人民たちの姿である。
人間関係の中で上下関係(皇室と国民、上司と部下、顧客と奴隷、直受けと孫受け、先輩と後輩、etc.)ほど重要なものはない。上には素直に従い、決して文句や不満を言ったりしてはいけない。上下関係に比べれば、恋人、友人らとの人間関係はティッシュペーパーのように価値の軽いものである。
そして、私たち純粋日本人から富を奪い、犯罪行為により治安を悪化させ、日本をダメにしている真犯人、すなわち純粋日本人の憎むべき敵は、以下の者たちである。
中国人、韓国人、クルド人、アイヌ、その他の日本に住む外国人たち、それに左派系議員と、左派系国民、マスコミ、それから秋篠宮家の長女及びその夫のKK、TBSのワシントン支局長でアベトモ山口敬之にレイプされたとして告発を行ったS.I.(アカデミー賞ノミネートおめでとうございます。日本を早々に諦めて海外に活動拠点を移した一番の原因は誹謗中傷だろうけど、結果的には正解だったのではないでしょうか。私は誰が何と言おうと自身の尊厳をかけて戦い続けた彼女を心から尊敬し、支持します)、etc.
彼ら彼女らを攻撃し、排除することこそ、この素晴らしく美しい日本を守ることになるのだ』
つまり現代の多くの日本人は、従順で勤勉で主体的に考えることをしない家畜のような存在になってしまったというわけなのです。
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その具体例として挙げられるのが、1980年頃から行われてきた保守系権力者たちと、その意向をくんだビジウヨたちによる日教組への攻撃です。
このプロパガンダは非常に効果的で、現在の日教組は教員の加入率が低下し、社会的・政治的な影響力や発言力も非常に弱まっています。
そして今では、保守系の言論人やインフルエンサーだけでなく、一般の人々や、なんと教員までもが「日教組は悪いもの」という考えに洗脳されてしまいました。
その結果、教員の労働環境は悪化し、モチベーションも低下し、日本の教育の質も下がっています。
本来、教員の利益を代弁し、政府や行政と闘って労働環境を守り改善する原動力となるべき日教組が弱体化したのですから、これは当然の帰結と言えるでしょう。
私には、今の日本国民全体が「肉屋を助ける豚」のように見えてなりません。
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(AIに聞いてみた)
Q) 1980年以前の日教組は、教員の加入率も高く、社会的、政治的な発言力は、今よりはるかに高かったと思います。それについて説明してください。
A)
1980年以前の日教組(日本教職員組合)は、教員の加入率が非常に高く、社会的および政治的な発言力を持っていました。この時期の日教組の特徴について説明します。
◆高い加入率
組織力の強さ: 1947年に設立された日教組は、戦後の民主化の流れの中で急速に組織を拡大しました。教員の多くが加入し、組織率は非常に高かったです。
労働条件の改善: 教職員の労働条件や給与の改善を求める運動を積極的に展開し、多くの教員がその活動に参加しました。
◆社会的・政治的発言力
教育政策への影響力: 日教組は教育政策に対して強い影響力を持ち、政府に対して積極的に提言を行っていました。特に教育の民主化や平和教育を推進する立場を取っていました。
政治活動: 日教組は、教育政策だけでなく、広く社会問題や政治問題にも関与しました。特に平和運動や反戦運動など、社会的な正義を求める活動を展開し、政治的な発言力を持っていました。
◆時代背景
戦後の社会変革: 戦後日本の社会は大きな変革期にあり、教育はその中心的なテーマの一つでした。日教組は、教育を通じた社会の民主化を目指し、そのための積極的な活動を行いました。
冷戦時代: 冷戦の影響を受け、国内外の政治情勢が複雑化する中で、日教組は反戦や平和を訴える活動を強化しました。
◆変化の要因
政治的対立: 1970年代後半から1980年代にかけて、日教組の活動は政治的に対立することが増え、組織の内部でも意見の相違が生じるようになりました。
◆社会の変化: 経済成長とともに社会が変化し、教育に対するニーズや価値観も多様化しました。それに伴い、教職員の意識や組合活動への参加意欲にも変化が見られました。
これらの要素が組み合わさり、1980年以前の日教組は高い加入率と影響力を持っていたと考えられます。しかし、その後の時代の変化に伴い、組織の影響力や社会的な位置づけも変わっていきました。
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ここでは例として日教組をあげましたが、日本最大の労働組合である日本労働組合総連合会(連合)やその他の業界別、あるいは企業別の労働組合、共同組合などを例にあげても、状況は似たようなものであると思います。
そして、家畜化した国民、その中でも特に洗脳の度合いが強く、かつ攻撃的なネトウヨたちにとっては、攻撃する対象は何でもかまわないのです。保守系権力者やビジウヨに面白いように操られ、「美しい日本を取り戻す」とか「日本を強く豊かな国に」という美辞麗句に踊らされ、我らこそが国士であるとばかりに、日本に住む立場の弱い外国人などのマイノリティを攻撃するのです。
ナチスドイツにおいて、ヒトラーがユダヤ人をスケープゴートにして、国民を1つにまとめたやり方そのままなのです。
最近では財務省をスケープゴートにするビジウヨとネトウヨが多いようです。「財務省解体」などと狂ったことを口にしながらデモに参加する国民を見ていると、「いよいよこの国も終わりかなあ」という思いを強くせざるを得ません。
いくら財務省などの官僚省庁が権力組織とは言っても、日本はまがいなりにも民主主義国家です。まがいなりにも三権分立があります。
増税を決定したり、財務政策、経済政策を決定するのは、行政府の省庁ではなく、立法府の国会です。小学校か中学校で習うはずですよね?一部のネトウヨって義務教育を受けたことがないんでしょうか?
もし本当に、財務省の力が強すぎて、国民の希望することが行政に全く反映されないのであれば、財務省をコントロールできない政権与党が役立たずであるということです。そんな政権与党は即刻変えるべきでしょう。政権を変える一番良い方法は選挙ですが、国民のデモなどで政権が変わることも海外ではよくあることです。
財務省を本当に解体したら、税金も社会保険料も徴収されないから、バラ色の未来がやって来るとでも思っているのでしょうか。
税金も社会保険料も徴収されないけど、公務員の給料が支払われなくなるから、全ての行政機関(自衛隊、警察、消防署、学校、etc.)と司法(検察、裁判所)と国会の活動が止まります。健康保険が出なくなるから病院、歯医者は10割負担になります。年金支給が止まるから、街中に餓死者の死体が累々と転がるようになるでしょう。もはやゾンビ映画の中の世界ですね。
以下は、関連する私の過去のブログへのリンクです。
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2024年以のブログ@note
「ネトウヨ、ビジウヨと保守系権力者の関係」
https://note.com/shig_matsuoka/n/nf98771335ce5?sub_rt=share_pw
「私のまわりにいる保守的な人間たち」
https://note.com/shig_matsuoka/n/nb7dd2aa09396?sub_rt=share_pw
「日本の保守思想の蔓延について、歴史を振り返りながら考えてみる(執筆途中)」
https://note.com/shig_matsuoka/n/ned53083e617f?sub_rt=share_pw
「日本人は民主主義が何であるかを知らない」
https://note.com/shig_matsuoka/n/n9215534b68ad?sub_rt=share_pw
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2020年以前のブログ@note
「ネトウヨの指導者、保守論客たち」
https://note.com/shig_matsuoka/n/n020579f65eba
「改革とセーフティーネット」
https://note.com/shig_matsuoka/n/nf8ab21dc68b4
「教育と改革(小泉純一郎、竹中平蔵、橋本龍太郎、本田宗一郎)」
https://note.com/shig_matsuoka/n/n9babfcea7cd1
「韓国社会とネトウヨ」
https://note.com/shig_matsuoka/n/nc355c8651df5
「2020年7月12日、川崎駅前にて行われた、レイシスト団体の街宣にカウンターとして参加した後の考察」
https://note.com/shig_matsuoka/n/nc6b62e90235a
「日本人の領民的思考」
https://note.com/shig_matsuoka/n/n83cb4e5d9a9f
「(続)日本の上下関係と階層社会」
https://note.com/shig_matsuoka/n/nf5cf26b027fc
「日本の上下関係と階層社会」
https://note.com/shig_matsuoka/n/n49b207c1a620
「日本の孤立化とウヨ」
https://note.com/shig_matsuoka/n/n305a2c8c156d
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多分もっとあるんだろうけど、飲みすぎ遊びすぎでボロボロのヘロヘロで疲れたのでこれでやめにします(笑)。
ああ、こういう金もなく体力もなく遊びに行けないときこそ恋人が欲しいなあ(泣き笑い)。