仕事中の「ノンアルコールビール」はあり?から、パッケージや広告展開の話、ほか
J-waveが仕事の相棒であり時計がわりなのだけれど、今朝の番組で「透明飲料のヒットの背景」というような話がありました。
透明飲料…わたしもすごく気になってたけど、最近めちゃくちゃ増えてませんか??最初はフレーバー水から始まり、ミルクティ、オレンジジュース、そして透明のノンアルコールビールが発売になるのだとか。
■ ノンアルコールビールが透明になって(しかもペットボトルになって)ぐっと飲みやすくなった!
ペットボトル入りの透明なノンアルコールビールテイスト飲料
「オールフリー オールタイム」コンビニエンスストア限定新発売
検索したらサントリーのPRページにダウンロード専用画像までご用意されていたので、それを持ってきましたよ。(なんだかんだでPRしてしまってる)
サントリービール(株)は、ペットボトル入りの透明なノンアルコールビールテイスト飲料「オールフリー オールタイム」を、6月19日(火)から全国のコンビニエンスストア限定で新発売します。
とのこと。
番組には、サントリーの広報の方?が出演していて、ノンアルコールビールをもっと飲みやすくしたい、というお話をされてました。
ラベルを見ると、もはやビールという表記はBEER TASTEというロゴ部分にしかなく、『大人のリフレッシュ炭酸!』というキャッチの下には『ランチに』『会議中に』『スポーツの後に』というピクトグラム。
確かに、かなりスポドリ方向に寄せてきてる…ビールのシズルは極力カット。麦のイラストのみ。あとは徹底した爽やかさをアピール。
■ 本家オールフリーも、随分印象が変わってた!
パッケージ〜CM展開の変遷
本来のオールフリーの方もパッケージがリニューアルしてさらに無機質感が増している(いつのまに…?)。
キャラクターも、香取慎吾さんと稲垣吾郎さん。
”新しさ”を感じさせると同時に、やっぱり男性向けを意識したんじゃないかなという個人的な感想。
もちろん彼らのファンの大半は女性ですが、
・ビジュアル全体がブルー推しのストイックなデザインであること
・男性がキャラクターをしていること
・老若男女に受け入れられる知名度のあるタレントであること
・『新しい』『自由』の商品イメージと、彼らのタレントイメージとの合致
など、ぱっと見の印象はどうしても男性意識、その中で女性ファンに向いてる、もっと言えば年齢性別を問わず好意的に受け入れられたい意図が垣間見えます。ギャランティ凄そうだがそこはサントリー。
そういえば広告ビジュアルがリリースされた時に、ここに草彅剛さんが入ってないことに一時ネットがざわついてましたね…結局アサヒのCMやってるからってことで落ち着いてたけど。(あと、今後TOKIOの4人はお酒のCMやらないんだろうな…とか思ったりも。。)
いままでのオールフリーのパッケージってどうしても女性向けっぽかった。女性向けというか、超シンプルな中に柔らかな優さを感じるっていう雰囲気で、わたしは好きだったんだけど。
ビールの黄金色からきてるとはいえ、白い背景と金色で優しかった。
新パッケージの方と見比べていただけるとわかるように、金色も黄みを抑えた青金トーンになっている。
初期のパッケージではないけれど(2013.12.17のリニューアルのプレスリリースより)このニュートラル感が個人的には超ツボでよく飲んでたなー。
しかも、なんだかパッケージリニューアルがやたら多かった印象のオールフリー。わたしは自分が愛飲していたから特にそう思うだけで、どの商品もそれくらいのスパンでリニューアルしてるんだろうか…。
これまでのオールフリーの商品に対して、女性的な印象が強い要因としては、CMキャラクターが今まで女性率が高かったのもひとつ。山口智子、黒木華、高畑充希、桐島かれん、榮倉奈々…男性とコンビやトリオでのCMもあったけど、いつも女性が主役のCMだったようだ。それが今回は男性だけ、というチャレンジでもある(だから女性支持率の高い二人を起用したのだろうが)。
■ で、仕事中に「ノンアルコールビール」は、どうよ?
J-waveの話に戻りまして、番組ナビゲーターのサッシャさんはドイツ出身のハーフの方。10歳で日本に移住したそうなのだけど、はっきり言ってその辺の日本人(例えばわたしとか…)と比べても格段の語彙力をお持ちで博識。もちろんドイツ語も、英語もペラペラなので、勝ち目が1ミリもない。(そもそも勝とうとしてない…)
彼は、ビール大国ドイツの価値観をもっているせいか、「ノンアルコールなんだから仕事中に飲んで何の問題があるの!?」という論調。日頃から常識を踏まえ冷静な目を持ち、日本的な考え方にも理解を示す方なので、なるほど、やっぱり世界基準では当然そうだよね、とわたしも思った。
わたしも、理屈の上では全然オッケーだろうと思うし、今わたしはフリーランスで主に自宅がオフィスなので、ノンアルどころか、なんならアルコール摂取しながら仕事をしても誰にも咎められない。
…でもねえ、やっぱりそこはわたしは日本社会に晒されて慣らされて生きてきた鎖国人間なのだろうな…。理屈ではオールオッケーなのだけど、実際に、前に勤めていた会社で後輩がノンアルビール片手に仕事をしていたら「お前何調子乗ってんだよ」と思ってしまいそうだなと自分の感情に気づき、若干落ち込んだ。
なんだろうね、このはずしたいのに外れない、固定概念というブロック。
ラジオ番組聴取者の反応は大半が「NG」で、「OK」と、「透明ならOK」を合わせて同数くらいだった。
NGの理由は、自動車修理なので…とか、接客業なので…とか、お客さんに誤解されてしまうのでは、という声も。後は、わたしのように「調子に乗ってんのかよ!」とまでは言わないまでも「それはちょっとリラックスしすぎなのでは?」という声多数。
そう…そうなんですよね〜。自分でもものすごく嫌なんだけど、こういう概念にいちいち縛られているのが日本人なんです。
「それって本質じゃないじゃん?」ってわかってるのに。リラックスしたほうがパフォーマンスも上がって結果win-winなのにもかかわらず、慣習に従ってしまう日本人め…ぐぬぬ。
そんな一定の理解を示すわたしでも、圧倒的に理解できず驚いたのが「透明ならいい」理論。
ここでようやく冒頭の”透明飲料”に戻るわけですが…
透明だったらいいの意味、ぜんっぜん、わからないのです、わたし。
前述の通り、以前から透明飲料のブームが気になっていたので調べてみたことがありました。すると、公務員や来客のあるオフィスなどで、お茶やコーヒー、色付きのジュースを飲んでいると怠慢と見られてしまう、という話が飛び込んできて、それはそれはビックリしたのです。
…水分取るのが…怠慢…?(震え)
かつて我々世代の学校生活では、運動をしても水を飲むなー!という常軌を逸したルールがあり、缶やビンや飲み物類は確かに基本、学校に持ち込み禁止だったような。
でもいまや、喉が乾く前の水分補給が常識。大学だって会社だって、講義や会議中ペットボトルを机に置いているのも当たり前。むしろ自己管理ができない方が大人として問題なわけで、それを他人にとやかく言われる筋合い無いと思うのだが、まだ、ペットボトルやマグカップすら個人デスクの上に置くのを許可されない会社もあるらしい。で、百歩譲って水なら可、らしい。
そこで、透明にしてほしいという要望が多数寄せられた。
だから!透明飲料がヒットした!?
え、それ本当??やっぱりちょっと意味がよくわからない。結果的にそういう層の人たちに支持されたかもしれないけど、開発のきっかけにはなっていないのでは…?とはいえ、わたしの価値観もこれまで居た環境に依存するため偏見もあるでしょう。この手の話はにわかに信じがたいが、そこのところもうちょっと詳しく聞きたいところです。
■ そもそもなぜ透明にするのでしょうか…
上記のような日本企業特有の縛りを見聞きするたびに、わたしのような人間(※)はつくづく今フリーランスでよかったし、多分二度と会社員にはなれないと痛感する。
※社会の慣習や常識に対し、いちいち”そもそも論”を持ち込んで、あらゆることを疑問に思いなかなかな納得いかないタイプ。
あと、最後に、ものすごく個人的な感想ですが、わたしは透明飲料、全然興味がもてない。なぜ透明にする必要があるのかわからないし、色がついてた方が自然だし美味しそうに見えない??せっかくちゃんとした原料を使っていて、高度な濾過機能で透明にしているのかもしれないけど、なんだか、香料と糖分でできてるケミカルなものに見えてしまうんだな。
テクノロジーの進化という視点では面白いと思うけど、それを摂取したいかどうかは別問題で、むしろわたしはシズル感を欲しているらしいのだ。
乳製品を使っているのに透明だから乳成分が入っていないと思ってうっかりアレルギーの人が口にしてしまうということもあるらしく、それは結構大問題。だが、いつだって新しいものの誕生の裏には必ずリスクが伴うので、そこはうまく回避策を講じながら、面白いものはどんどん作ってほしいと思う!わたしはあんまり買いませんが()応援しています!