(Vol.4) マーケティングの基本的な進め方
これまで”マーケティング”とは何か、ということをVol.1~3でお話ししてきました。今回からはより具体的にどのようにするか、という内容になっていきます。
まだ読んでない方はこちらから見れるので良ければどうぞ👇
マーケティングの進め方
マーケティングの概要を理解できたところで、実際の流れを確認していきたいと思います。
マーケティングの権威であるフィリップ・コトラー氏が提唱しているマーケティングの基本プロセス、『R-STP-MM-I-C』というフレームワークを参考にしていきます。
『R-STP-MM-I-C』は5つのステップで構成されており、それぞれの頭文字をとったものです。
まずは、図で確認してみましょう。
なんとなく流れがわかったでしょうか?
ちなみに、戦略と戦術の違いはこちらです。
【戦略】目標を達成するための計画
【戦術】その計画を遂行するための方法
次に、一つ一つのプロセスの役割を解説していきます。
Step1-[R]調査
[R]はResearch(調査)の頭文字です。
調査を行うことにより、市場における潜在的なニーズやサービスの問題等を把握します。そしてそこから想定される製品・サービスを検討します。
調査には、マクロ環境分析とミクロ環境分析があります。
マクロとミクロの違いは、こちらです。
【マクロ】巨大なもの、世界をみる様子
【ミクロ】微小なもの、個人をみる様子
マクロ環境分析
ー コントロールできないが企業活動に影響を与える外部環境の分析
方法として、PEST分析というフレームワークがあります。
・Politics(政治)
・Economy(経済)
・Society(社会)
・Technology(技術)
のそれぞれを調査します。
ミクロ環境分析
ー 企業活動に直接的に影響を与える外部環境の分析
方法として、3C分析やSWOT分析、5フォース分析などがあります。
3C分析は、
・Customer(顧客)
・Competitor(競合)
・Company(自社)
SWOT分析は、
・Strength(強み)
・Weaknesses(弱み)
・Opportunities(機会)
・Threats(脅威)
5フォース分析は、
・新規参入業者
・競争業者
・代替品
・売り手
・買い手
のそれぞれを調査します。
Step2-[STP]
[STP]は3つのSegmentation(市場の分割)、Targeting(標的市場の選択)、Positioning(位置取り)の頭文字です。
Step1の調査結果に基づいて、市場を決定し、サービスを選定し、他社との優位性を考慮します。これらは、マーケティングにおける意思決定の場面になるので重要なポイントとなります。
またSTP分析、STP戦略などとも呼ばれます。
Step3-[MM]
[MM]はMarketing Mix(マーケティング要素の組み合わせ)の頭文字です。
ここからは、戦略的プロセスから戦術的プロセスに変わり、具体的に商品化を進めていきます。
方法として、4P分析、4C分析、8P分析があります。
4P分析は、売り手視点の分析です。
・Product(製品)
・Price(価格)
・Place(流通)
・Promotion(広告)
4C分析は、顧客視点の分析です。
・Customer Value(顧客価値)
・Cost(顧客にとっての経費)
・Convenience(入手の容易性)
・Communication(コミュニケーション)
8P分析は、サービスのための分析です。
・Product element(商品・サービス)
・Price(価格)
・Promotion and education(広告と啓発)
・Place and time(場所と時間)
・Physical environment (物理的環境)
・Process(提供方法)
・People(人)
・productivity and quality(生産性とサービス品質)
Step4-[I]実施
[I]はImplementation(実施)の頭文字です。
Step1〜3で決定したことを5W1Hを明確にし、実施していきます。
想定した結果が得られないときは、Step1〜4までのどこかに間違いがあるということになります。
Step5-[C]管理
[C]はControl(管理)の頭文字です。
管理する対象は、4つです。
・年間計画
・収益性
・効率性
・戦略
これらを評価、検証、維持、見直し、改善していきます。
マーケティングの基本的な流れは理解できたでしょうか?
様々な分析方法がありましたが、それらの詳しい解説はまたの機会に行おうと思います。
長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。