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長編小説「代読屋ははざまを繙く」

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大正十一年の東京府。上野にある古書店・春夏冬堂の店先には「代読承リマス、但シ日本語ニ限ル」と書かれた貼り紙が掲示されていた。店主の孫娘で女学生の安芸董子が書いたものだが、代読を請…
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#女学生

「代読屋ははざまを繙く」第二話

懸想文(二) 慎重な手つきで典也は三つ折りになっていた便箋を開いた。  市販の真っ白い便…

紫藤市
1年前
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