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安からなる地「終章」

白い手と白い顔を持つ者
狂乱者
自己を欠いている奴
死して尚英雄
訪れる者
快楽主義者と偽善者
道化師
黒い烏の子供達

全てが集う沈黙の墓場
影は私を其処へ誘った
そして彼は言う
「今こそ安らぎを」

遠回りもしたし
歩き方も変えた
迷ったこともあった
だけど、今悟った
行き着くところは
皆、同じ

影は言う
「今こそ、その名を記せ」
私にそんな価値が
あるのだろうか

名も無き墓は
誰の物だろうか
あのとき去っていった
あいつの物?

起きてみると
すでに朝だった
影はもういない
だけど確かに見た

安らかなる地とは
沈黙の墓場
誰しもが辿り着ける
明日無き地

今でも目指している
あの地へと
やり方は変わってしまったけど
今になって思う
諦めることなど
できないんだって
あの時
私の前から去っていったあいつも
忘れたんじゃなかった

現実から目を背けていただけ

悲しいかも
安らかなる地
そこは

安らかなる死

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