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ズマロンならピント合わせに自信が持てます
先日紹介したズマール50mmとほぼ同時期に入手したズマロン35mmです。
戦前のズマールよりは新しいですが、それでも1949年発売のバリバリのオールドレンズ。
私が手に入れたのはL39マウントの前期型、F値3.5のいわゆるサンハンズマロンと呼ばれるタイプです。ライカの35mmとしてはおそらくもっとも安価で入手できるレンズでしょう。
後期型はMマウントに変更され、途中からF2.8に改良されます。他にもM3用のメガネ付きなどいくつかのバリエーションがあります。
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あれ?沈胴レンズを伸ばし忘れてない?と勘違いするくらいの小ささが魅力です。フードやフィルターを付けなければ厚さ約2cm。
カメラのサイズ感を左右する要素としては、ボディよりもレンズのほうが実は重要だと思っています。
モノクロフィルムで撮影してみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1736733757-nX14NI0gWBhezFofqTPL5Ysm.jpg?width=1200)
太陽が画面に入っているのに、画面右半分はほとんど影響を受けていないのは驚きです。通常はこの状況だと対角線上に光源のゴーストが現れて、その付近がハレーションで真っ白になったりすると思うのですが。なかなかの耐逆光性能です。
ライカのような布幕シャッター機で太陽にレンズを向けるのはご法度なのですが、私は逆光が好きなのでついやってしまいます。経験上、朝や夕方の低い位置にある太陽ならほぼ大丈夫です。
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レンズに赤線を引いているのは、スナップ時の目安です。
35mmの場合、絞りF11、距離2.5mに合わせれば、約1.4m~10mが被写界深度に入ります。通常のスナップならほぼカバーできる範囲です。
子どもなど動き回る被写体を撮っていると突然至近距離に飛び込んでくることがありますね。そういうときは慌てずピントリングを最短撮影距離の1mまで回します。すると約0.8m~1.4mが被写界深度に入るので、瞬時に対応できます。
また、逆に10mより遠い被写体にピントを合わせたいときは、ピントリングを∞まで回します。すると約3mから∞までがパンフォーカスになります。
つまり絞りF11にしておけば、①1m②2.5m③∞の3点のみですべての距離をカバーできるわけです。これは二重像でピントを合わせるよりも圧倒的に速く、レンズの目盛りを見る必要もないので目測よりも速いです。
露出に関しても、ISO400ならF11固定で快晴(1/1000)から曇り(1/60)まで、日中のスナップならほとんどの場面で対応できます。
35mmがスナップ向きといわれるのはこういうことです。よく年配の人が「ライカでピント合わせはしない」とかいうのは決して話を盛ってるわけではなく、こういう方法を使っているんですね。
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