失ったモノ【時間】
彼女は今頃どうしてるだろうか
いつも狭いキッチンで二人で並んで調理して
互いにニコニコしながら
二人だけのレシピご飯食べながら
幸せだった
冬が近づくとシングルベッドで寝る二人は
背中合わせに互いの体温でぬくぬくしてた
時折寂しがり屋の彼女は俺に向かって
ぎゅーっと抱きしめる
力強く抱き寄せると安心するのか
小さな寝息が聞こえてきて
俺もつられて眠りに落ちる
彼女と通った道も覚えている
散歩が好きな彼女との公園は
今でも陽当たり良好で
俺はもう行けない
無理に忘れる事なんてしたくない
思い出を大切にするよ
女々しいだろ
男ってそんなモノさ