
屋根裏のハゲおじさんの地縛霊 「屋根裏のアーネスト」【ホラー映画を毎日観る人】(331日目)
「屋根裏のアーネスト」(2023)
クリストファー•ランドン監督
◆あらすじ
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中古物件に越してきたプレス一家だったが次男のケビンは父親との関係性もギクシャクしており、ひっこし作業も中々進まない。そんな中、ケビンは屋根裏でおじさんの霊と遭遇する。その霊は喋ることができず、記憶も全て失っていた。着ている服にアーネストと書かれていたことからアーネストと名付けられ、ケビンとの交流を深めていく。そんな折、父親がアーネストの動画を勝手にアップしたところ大バズり、アーネストは一躍人気者となりプレス家にはファンやマスコミが殺到する。しかしそれと同時にCIAのある機関から狙われることになる。
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「ハッピー•デス•デイ、2U」や「ザ・スイッチ」、「ゾンビーワールドへようこそ」などのクリストファー•ランドン監督のNetflixオリジナル作品です。
この監督は凝り固まった既成概念やお決まりをぶっ飛ばす遊び心満載の作品をいつも作ってくれるので大好きです。
今回もその例に漏れず非常に面白かったですし、さらに泣ける要素も入れてくる憎らしさも兼ね備えています。

見た目がバーコードハゲのさえないおじさんなのも
親しみが持てて良かったです。
地縛霊って基本的にそこから移動できないものだと思っていましたが今作にそんなお決まりはありません。なので中盤からはグレンたちと外に出ますし、カーチェイスにも加わります。

コメディホラーならではで面白いです。
テンポよく展開していくのでそこまで気にはならないんですけど、今作は同監督の他の作品に比べて多少詰め込み過ぎかなと感じる部分もありました。
“アーネストは何者なのか”
“記憶を取り戻せるようにグレンたちが奮闘する”
というのがこの作品の一番重要な柱だと思います。
実際にアーネストの正体が明かされていく過程はめちゃくちゃ面白いです。ですがさらにそこにアーネストを捕獲しようと計画するCIAが加わってきます。
このCIAの設定が若干ふわっとしており、アーネストを捕獲する理由だったり、何をしている機関なのかがいまいち分かりませんでした。
終盤で心理学者のレズリーがアーネストを逃がしてあげる展開もちょっとあっさりし過ぎてて気になるし、対霊用のレーザー銃が人間にも効くという後付設定も少し雑に感じてしまいました。
CIAが登場する流れが全体的にもう少しあっさりしている方がすっきり見れるような気もしました。

そしてグレンと父親の関係性もひとつの見どころで
父親のフランクは過去に事業に失敗していることからお金への執着心が強めなのでアーネストの動画を勝手にアップしてそれがバズると金儲けに走ります。グレンの言う事に聞く耳を持たず、ちょっと嫌な感じに映ります。
これは最後に命を掛けてグレンを守るぐらいのことをしないと成り立たなくなるんじゃないかと思いましたが、そんな私の心配は杞憂に終わります。しっかり最後に活躍して好感度を取り戻します。アーネストとの交流を経てグレンと父親の関係性が修復されていくところも素晴らしかったです。
安心安定のクリストファー•ランドン監督作品なので誰にでもオススメできる素敵な作品でした。