色んな「NOT ALONE」【ホラー映画を毎日観る人】(307日目) 「ゴシカ」

「ゴシカ」(2004)
マチュー・カソヴィッツ監督

◆あらすじ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ミランダは夫が管理官を務めるウッドワード女子刑務所の精神科病棟で臨床心理学者として働いていた。とある大雨の夜、彼女は車で帰宅中に突如現れた少女を咄嗟に避けたために交通事故に遭う。意識を取り戻すと彼女は自分が務めていた病棟に収容されていた。そしてそこで自分が夫を殺害したこと、殺人の容疑で収容されていることを告げられる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

先の読めない展開、後半にかけての盛り上がり、トップクラスの出演者、カメラワークと音楽、全てにおいて文句なしに素晴らしかったです。
ここまで完璧で何のツッコミどころもない優等生な作品って正直言ってあんまり書くことが無いので逆に困ります。それぐらい面白かったです。

ペネロペ・クルスも出演されてます。

冒頭はしっとり静かな始まり方だったのであまり好みの作品ではないかなと思ったんですがその数分後には完全に惹き込まれてました。無駄な部分が一切無く上質な脚本と役者を堪能できます。ホラー映画として怖いかと言われたらほとんど怖さはありませんでしたが橋の上で遭遇する物語の鍵となる少女レイチェルの存在がとてつもなく大きく、後半にかけてじわじわと効いてきます。

同僚ピート役のロバート・ダウニー•Jr
超絶かっこいいです。

舞台が女子刑務所の精神科病棟というのもすごく良いなと感じました。自分が勤務していた場所に収容され、精神疾患の疑いをかけられているが故に自分の証言を何一つ信じてもらえない孤独な状況とそこに現れる「NOT ALONE」の文字が堪らないです。

そしてその「NOT ALONE」の捉え方も上手いことミスリードさせられます。真の意味に辿り着いた時の気持ちよさを是非とも味わっていただきたいです。