チルドピザに込められた魂(日記:2022/04/30)
チルドピザを人生で初めて食した。
ピザ自体、僕も一般の例に漏れず好物ではあるが、大半の場合ドミノピザで頼んでしまう。というか、ピザデリバリ―専門店以外の選択肢を取るという頭がなかったと言ってもいい。
とはいえ、ガキンチョの記憶を辿ると多少覚えがある。
スーパーでカーチャンと買い物をしているときに「あれ食べてみたい!」とチルドピザを指さした記憶自体はあるのだけれど、決まって「あれよりピザ屋さんで食べたほうが美味しいよ」と言われ、買ってくれた試しはなかった。そのうち、そもそも提案することもなくなって、すっかり記憶の奥底に沈んでいたのが、そう、チルドピザ。
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ゴールデンウィークだし、とかなりぐうたらな一日を過ごしていたが、家に米がない。もう一度言おう、お米がないのである。
日本人は大半、お米がないと生きていけないと言っても過言ではない。つまり、とんでもない危機なのだった。
そういうわけで、致し方なく、少し離れたスーパーに足を運ぶ。普段はもう少し近いところにあるスーパーへ行くのだけれど、お米を買うときだけは品揃えのいい方のスーパーを選んでいるのでね。
丁度いいので、他の買い物というか、色々無くなっている備蓄調味料類だったり、その他諸々の買い物も済ませてしまおうとフロアを回ってみる。
すると、僕の目に飛び込んできたのは『チルドピザセール!』の文字だった。
マルゲリータやチーズ&ベーコン、シャウエッセンなどの文字がでかでかと書かれた、レコードくらいの大きさの円盤たちが並んでいる。
それらがすべて大体200円くらいだというじゃないか。
その時、急にガキンチョのころの記憶が蘇る。親元を離れて(特に、食については)やりたい放題しているのだから、そのくらいやってもいいのではないか、と。
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そういうわけで、シャウエッセンとジェノベーゼのチルドピザが家にやってきた、というわけだった。
早速今日の晩御飯に食べてみたのだけれど、思っていたより味が濃い。正直に言えば、かなり値段が安いから、かなりチープな味付けなのでは、と思っていたのだけれど、考えていたよりは全然美味しい代物だった。
疲れた日の晩御飯に、ちょうどいいかもしれない。
また食べよう。
今日の1語
『有げ』
あらまほしげ。この『げ』は接尾語のげ、だろう。あらまほしいさま、ということ。コトバンクに依れば、
とある。
そもそもの『あらまほし』は、『あり』+『まほし』の連語らしい。つまり、『(○○が~)有 + ってほしい』という意味になる。
だからこそ、漢字で書くと『有い』になるのだろう。
普段聞き馴染みのない言葉なのだけれど、読んでいた文章の中に出てきてメモっていた言葉。漢字で出てこられていたら、きっと読めなかっただろうな…。
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