「動ける」ための一歩めはどう作る？

「情報収集が足りないから、もっと今年は勉強しよう」
「メンバーとのコミュニケーション不足だから、話をちゃんと聞こう」
「人脈を作ることが大事だと思うから、とにかく人とのつながりを増やす」
「部屋を片付けて人が呼べるような家にするぞ」

…こういう誓いを立てたことがある人ー！？
そして、「今年はできなかったよ…来年こそは！」と誓い直した人！？

たくさんいますよね笑
わたしだって、そうです。
手元には「5月中にやること！」って書いたリストが何度か上書きされて、8月中に！って書いてあって、でも8月半分過ぎてるけど？ってなっていますよ（というのを今気づく・笑）。

一方で、こう見えても地道にコツコツ、決めたことをやり続けて着実に進む、ってことも案外できますし、おおよそ締め切りというものを破ったことはないと思います（去年の春から連載している中日こどもウィークリーのコラムも「こんな楽な仕事はない」と編集さんから言われているくらいで笑）。答えのわからない仕事でも、いろいろ知見が足りない修士論文を書いたときでも「まずは納期を守る」をモットーにしているので、不出来でもとりあえず締め切りはは守りますから。

わかっているんです。
私ができるときとできないときはどう違うのか。そして自分自身の動かし方もそれはもう、よくわかっています。だから8月中って書いたリストは「根本的に本気でやろうとしていない」んでしょうね←他人事感・笑

さて、前置きというか余談が長くなりました←よくある。
ここからタイトルのお話です。

私はキャリアデザイン、とか、階層別（〇年目とか）の研修をよくやりますが、大半のお客様（依頼先の人事の方）は「研修後に目標を持ってほしい」というような要望をおっしゃいます。ほら皆さん覚えがあるでしょ？「明日からこんな自分になります」とか「今年中に～～のプロになります」とか書かされるやつ。
そしてそれは、高い確率で研修最後に宣言のようなことをしたら（全体で、もあるし、グループでもある）そのまま恭しく封印されるというところまでがデフォルト（上司に研修報告を書いて終わりってパターンもある）。
それやって、何か意味あるんだっけ？と思うわけです。

だからそういうのは（昔はしたけど）今は極力避けていますし、お断りしています。キャリアってそんな先々まで決めて動くものじゃないからって。

でも何もしなくていいか、っていうとそれは違います。
ナニカに気づき、ナニカを思い、もっとああなりたいなあ、と考えたりもするわけで、それを動きにつなげたいわけですよ。だってそれが課題だって気が付いたわけですから。

研修でなくても、こんなことは日常のあちこちに転がっています。
「●●したいなあ」とか「今年は□□しよう」とかそんな形であっちこっちに。そういうとき、まず大事なのは「一歩目を確実に出す」ことです。

先日研修の終わりの場でこんな課題を言っている人がいました。
その人は専門職です。「自分でもずっと気になっていたし、上司からも今回言われたので、やっぱり今年度中に論文一本は書きたいです」と。それを「ここからの目標にします」と言っていました。周りの人は「すごいね、応援するよ」と言っていましたが、私は違います（笑）。

「その論文、書いたらどこに発表するんですか？」
「あ…えっと、〇〇学会…ですね（笑）」
「じゃあ、その学会の、多分提出締め切りがありますよね？それ、いつですか？」
「…調べないとわかりませんが、多分〇月ごろかなと」
「うん、じゃあその締め切りを今日家に帰ったら調べて、それを手帳に書きましょうか。それがあなたの次の一歩ってことで。できればそれ（論文を書けと言っている）上司にも共有したほうがいいですよね。明日それ伝えてくださいな」
「うわ…上司に言うんですか…プレッシャーだなあ」
「だからいいんじゃないですか・笑」

いつも「明日の小さくて具体的なアクションを決めてください」と言っています。その小さいサイズ感が、みんな全然わかってなくて（笑）、何度言っても大きくて抽象的になりすぎます。なので、
「他の人のアクションを聞いてわからなかったら、『じゃあそれでまず何をするの？』と聞いてあげてね」と伝えています。
ただ、ここが本当に「具体化」できない人が多くて（具体化したつもりが、まだまだ大きくて抽象的なのよ）、困ったものだなと思います。

動けるための、一歩目、
動くための一歩目ではなく「動ける」です。動いちゃうやつです。
だからこそ、あんまり感情を入れずにやれること、うっかり動いちゃうくらいの具体的で小さな命令を自分に一つ課してください。そうすると、うっかり2歩目がでちゃったりしますから。

さて、私の手元の「8月中リスト」もいい加減具体化しなくてはですね。
まずは「ほんとにこれ、やる必要ある？」と問い直して、量を減らしてからにしましょうかね（たくさん並べていても、一つもできないなら意味がないので）。

こういった「自分のぼんやりしている課題」を明確化して行動レベルに落とし込んで、それを伴走していく、っていうのはかなり得意です。もし具体化がわからないな、とか、何年も同じ課題を先送りしているな、という方がいらしたら、ぜひお手伝いさせてください（↓伴走コーチングとかおススメですよ）

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