「お酒」について

皆さん、モヒートってお酒ご存じですか?

ラム酒を炭酸で割って、ミントとかライムとか入れるカクテルなんです。
この前、初めてモヒートを飲んで、ビビっと来ちゃったというか。

僕、ものすごくお酒が弱くて。いわゆる、弱めのお酒、ほろよいとかでも真っ赤になっちゃうくらい、弱いんです。
でも、モヒートを飲んだ時、そんなに赤くならずに、しかもめちゃくちゃおいしかったんですよ。

もう、飲んだ瞬間、ビリビリ来ちゃった。

ラム酒入ってるからですかね?

ラムちゃんじゃないんだから。

それ以来、モヒートのことばっかり考えてるんですけど。
僕が行く居酒屋さんでは、モヒートが置いてなくて、それ以来全然飲めてないんですよ。

この前も、喫茶店で何飲もうかなってメニュー見てたら、
モヒート飲みたいなって。

当然、喫茶店には、置いてないんですよ。

「まぁ、しょうがないか。」って、
ジンジャーエール頼んで、待ってたら、
カランコロンカランって、お客さんが入ってきて、
その人がモヒカンだったんですよ。

「あぁ、モヒカンだな」って思って、

「モヒカン モヒカン …モヒート飲みたいな」って。

そのモヒカンが、店員さんに
「お客様、1名様ですか?」
って聞かれて、
「後から、もう一人来ます」
って、答えてて。

「後からもう一人来るのか もう一人 もう一人」 
「…モーヒート― …モヒート飲みたいなって」

あらゆる日本語に隠れたモヒートを見つけ出すくらい、モヒートが飲みたいんですよ。

で、まぁ、ジンジャーエールが来て、もちろんおいしいんですけど、
やっぱりモヒートと比べちゃう。
「もうモヒートのことは忘れよう」
って思った瞬間、モヒカンの友達が入ってきて、
「同じものをもうひとつ」
って、注文して、

「もうひとつ もーひとつ もーひーと」
「あぁ モヒートが飲みたい」

…あとちょっとで忘れられそうだったのに、

そこらへんから、もう恋っていうか。
モヒートが憧れの先輩で、好きだけどなかなか会えない。みたいな。

んで、ジンジャーエ―ルにそれを相談してて、気づいたら

「なんかジンジャーエールのこと好きかも」

みたいな。

皆さんも、そういう経験ありませんか?

結局、身近な人の存在に気づいちゃうみたいな。

「もう好きだわ これ モヒートよりジンジャーエールの方が大事だわ」
って、気づいたのに。そういう時に限って、モヒートが俺の前に現れる。

「…あと少しで忘れられたのに」

モヒートのおいしさに、モヒートに五感を奪われたみたいな、状態になる。

「あぁ モヒート あぁ モヒート」

「モヒート モヒート モヒート」

「モヒート飲んで、もうヒートヒートヒート」

「モヒート飲んで、もうヒートヒートヒート」

「あぁ モヒート あぁ モヒート」

「やめてくれ モヒート やめろ モヒート」

「モヒート モヒート モヒート モヒート モヒート モヒート モヒート モヒート」

パってみたら、電話かかってきてて、
電話出てすぐ、「もひもひ」って言っちゃった。

恥ずかしくて、顔が真っ赤になって、もうヒートヒートヒート。

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