#31 「挫折に強い子ども」
大空小学校初代校長
木村 泰子さんの記事です。
子どもが失敗したときに大人がかける言葉はただひとつ。
「大丈夫?」
これだけです。あとはしゃべりません。大空小学校でも、これは徹底していました。失敗しても先生は怒らない。それを見ているから、先生がいないときに友だちが失敗しても、子ども同士で「大丈夫か?」と言えるんです。子どもは、必ず大人のまねをするんですよ。
逆に先生が失敗した子どもを怒っていたら、それを見ている子どもは、失敗したら怒られるから失敗しないようにする。つまり、自分の殻に閉じこもってチャレンジをしなくなります。
ひじをついて食べていて、おみそ汁をこぼした子どもと母親のやり取りに対して
「ひじついてるからこぼしたんやろ。何回言ったらわかるの!!」とお母ちゃんはキレた。それで「先生、どうしたらええ?」って言うんです。
「こぼした後、どうしたの?」と私が聞くと、「じゅうたんも汚れるし、必死で拭いた」と。「あんた、最悪やな、それ」と私は答えました。
「今度おみそ汁をこぼしたら、平然として『大丈夫?』でええねん」と。「大丈夫なわけないやろ」って子どもは言うかもしれないけど、大事なことは失敗を叱ることではなくて、自分がやってしまった失敗を自分でやり直す、この力をつけることです。
自分でこぼしたんだから自分で元に戻す、どうってことない、あんたの問題だからって平然としているのが大人の関わり方。怒るだけ怒って、結局親が片付ける。これが最悪なんです。
我が家でもよく見かける光景。
怒るだけ怒って、結局大人が後始末。
子どもに残るのは「怒られた」という感情と、次は「怒られないようにしよう」という教訓。
記事を読み、反省した。
私は子どもたちにどのようになってほしいのか?この一貫性がない。
「教育とは本気と根気と覚悟」
朝倉千恵子先生の言葉です。
我慢できない親に育てられた子どもは我慢できない子に育つ。「〇〇したらいけません」という言葉をたくさん浴びせられた子どもはチャレンジしなくなる。当然である。
大人の声かけで、挫折に強い子にも弱い子にもなる。本気と根気と覚悟を持ち、これからも子どもたちを見守っていきたい。