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#892 ネガティビティ・バイアス
社会心理学の分野では「ネガティビティ・バイアス」という言葉があります。ポジティブな刺激とネガティブな刺激で同じ強度の刺激を与えた場合、ネガティブ刺激がより強く残るという意味です。要するに、望ましくない情報のほうに高い価値を置いているわけですね。
日々の生活の中で、ポジティブな出来事も
あればネガティブな出来事もある。
しかし、なぜかネガティブな
出来事のほうが強く記憶に残りやすい。
例えば、誰かに褒められたことは
すぐに忘れてしまうのに、
ちょっとした批判の言葉は
いつまでも心に引っかかる。
メディアではポジティブなニュースよりも、
犯罪や災害といったネガティブなニュースが
多く取り上げられる。
ネガティブな情報のほうが
人々の注意を引きやすいからだ。
ネガティビティ・バイアスは、
それ自体は進化の過程で役立ってきた。
しかし、このバイアスが強く働き過ぎると、
人間は恐れから何も行動でず、
感動的な人生を歩むことは困難になる。