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メキシコ青年海外協力隊活動記録Vol.9 ~女王巻貝モニタリング

新卒で環境コンサルタントとして7年勤務したのち、JICA青年海外協力隊(2023-4次隊)の「環境教育」隊員として、2024年5月7日からメキシコで活動しています。
今回は2024年10月に行った、チェトゥマル工科大学の女王巻貝Caracol Rosado のモニタリング調査を紹介。


1.場所について


Banco Chinchorro(バンコ・チンチョロ)生物保護区(以下、RBBC)は、普段生活しているチェトゥマル市から車で3時間+船で1時間半行った先にある保護区で、保護区レベルは6と一番高い(国立公園がレベル5)レベルです。

RBBCには3つの島があり、一番大きい中央島Cayo CentroにはCONANPのキャンプベースと漁師の一時宿泊所があります。

基本的に高床式。ワニ対策?高潮対策?


ワニ、ウミガメ、イグアナ等が生息しているとともに、湿地はラムサールサイトに登録され多様な鳥が生息しています。

イグアナ軍団
ロブスターを食べるワニ


2.女王巻貝モニタリング

今回はRBBCHの環礁部分(フロントリーフ、バックリーフ)の計90ポイントで女王巻貝を採集しました。
大学が手配した漁船2隻、2研究室のメンバーに漁師、そこにCONANP1隻も加わり総勢3隻16人の大世帯。
90地点の女王巻貝の分布調査を行います。

調査前の打ち合わせ

ポイントに着いたらブイを投入し、半径8メートルの円を描き、その中にいる女王巻貝をすべて回収。
ポイントによって水深3m〜15mと様々で、基本は漁師さんが素潜りで獲って、大学生やスタッフが船の上で測りますが、10本程度は一緒に潜りました。

Investigación y pesquería del caracol rosado en el Estado de Quintana Roo

Posted by Imipas on Friday, November 6, 2015

自分の活動限界は、水深5mまでは余裕、8mまでは何とか、10m越えたら行って帰ることしかできませんでした。素潜り漁師って本当に凄くて、過酷な仕事だと改めて実感しました。

回収した貝は船の上で全長と殻厚を計ります。

貝が全くいないポイントもあれば、40匹以上獲れるポイントもあり、最終的に2日間で2000匹以上の女王巻貝を採取しました。

後日オフィスで清書した記録

一部の小さい貝はタグ付けして所定のポイントに放出、今後の成長を見守ります。

調査は年3回あります。沢山潜れて面白い調査の半面、すごく疲れるので、次の調査へのモチベーションは半々てところです。

3.おまけ~調査中に見つけた生き物~

足のある魚

アンコウの仲間らしい(アンコウ鍋できるかな、でも味噌がない)


サンゴ群体

ヒトデ


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