【洋画】恋愛小説家(1997)
監督: ジェームズ・L・ブルックス
出演: ジャック・ニコルソン、ヘレン・ハントなど
上映時間: 2時間20分
怪優ジャック・ニコルソンが見たくなったので鑑賞。
彼の作品は「カッコーの巣の上で」や「シャイニング」など鑑賞済み。今回もかなりクセの強いキャラクターを演じていました。
この作品は主人公のメルヴィン(ジャック・ニコルソン)に尽きます。超潔癖のスーパー毒舌野郎。オープニングからヤバさ全開!
「チューリップが咲いているわ!綺麗だから外に行きましょ」という平和な会話をしている奥さんが、彼を見るなり家に引っ込む。登場した彼はいきなり隣人の飼ってる犬を捕まえ、ダストビンに突っ込む暴挙ぶり。
一発で「こいつヤバい奴だ」とわかります(笑)
このキャラクターがめちゃめちゃ笑えるんですよね〜。理由の一つはその性格が彼の弱点にもなっていて、彼自身もそれを認識している事。実際に強迫性障害という病気らしい。そして何といっても毒舌の切れ味!周囲の人間を誰彼構わずバッタバッタと斬っていきます。
これはある種、我々の願望を叶えているという点もあるんですね。なぜなら人間関係を大事にしたり世間体を気にする我ら一般人には、このような真似はできないから。しかし彼の世間体は既に地に堕ちているので、ガンガン言えるのです。
人間のダークサイドの代弁者のような感じ。人格を疑われるかもですが、彼が毒を吐いているとき、すごく共感できますし、めっちゃスカッとした気持ちになります(笑)
そんな人間的に未熟で異常者ながら、なんとなく共感できる彼だからこそ僕らは物語に惹きつけられます。
他のキャラクターもそれぞれクセが強くておもしろい!ヒロインのキャロルは独り身ながら重度の病を抱える子供を持つ親。そしてメルヴィンと犬猿の仲であるゲイの画家・サイモン。
この3人それぞれの問題が解決されていきます。
お気に入りのシーンは旅行の荷造り。メルヴィンのパッキング術が異常すぎて笑います。BGMの転調もズルい(笑)
もう一つの名シーンはやはり「褒め言葉」。本当に最高の褒め言葉でした。普段素直に感情を表現できない彼に言われることの嬉しさ。小説家ならではの話の構成。そして何よりキャロルのことが本当に好きなのが伝わってきます。
「恋愛小説家」はとにかくメルヴィンのキャラクターが面白すぎて、めっちゃ笑いますし、ストーリーにも引き込まれます。そしてジャック・ニコルソンは流石の怪演。アカデミー主演男優賞も納得の演技。ヘレン・ハントもアカデミー主演女優賞!
いやー、楽しかった〜!