山ミョウガとゆで豚を食べる試み
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ご挨拶
皆さまこんばんは
野食材を色々食べる試みの藤助です
突然ですが、皆さんは物忘れをする方でしょうか?
物忘れ、藤助はめちゃくちゃ得意です。
ちょっとそこに置いたつもりのスマホは布団の下から出てくるし、財布が無いのにふと気がついて探しまくった挙げ句、なぜか冷蔵庫でヒエヒエになっているし、頼まれたお使いは10個に1個は買い忘れる始末。
さて、そんな生きづらさをひっそりと抱えるワタクシ、子供の頃からミョウガが大好物。
冷奴に乗っけたり、玉ねぎと一緒にかき玉汁にしたり、食べきれない分は保存の効く甘酢漬けにしたりと、時期になると山に行っては20キロ入れの米袋一杯に採り、それはもうムシャムシャと毎日飽きもせず食べていた物だ。
…良くじいちゃんに
「食べ過ぎると物忘れするようになるろ(ぞ)!」
と叱られていたが、まさかここまでとは聞いてないよ…
実家を離れてからは、同じ新潟県内とはいえ他所の山の勝手もわからず、ミョウガとはしばらく疎遠になっていた。
買うと高いんだもの。
最近仕事も落ち着いて時間を捻出できるようになったので、今日はミョウガマップを開拓してみようと思う
あてなき探索の旅へ、いざゆかん
探索開始
住宅地を少し行くだけで簡単に山にアクセスできる我が周辺地域。
ミョウガは山奥ではなく山の中を走る道沿いに生えていることが多いので、なるべくゆっくりと進んでいく
ガマ、ススキ、クズ、ウド、…こんなになんでも生えまくっているのに、ミョウガだけが見当たらない。
なんかこう、無さそうな雰囲気なんだよなぁ…
実をいうと、現在地点から更に30分程進んだ所にミョウガが生えているのは知っていた。
が、既に家を出発して30分、そこで採ってまた同じ距離を帰って…となると、ちと厳しい。
…もう少しだけ行ってみて、駄目そうなら腹を括るか…
本題・山ミョウガ
ジリジリと、焦りに似た感情を抱えつつ、車を走らせ、十字路を曲がる。
ふと、さっきまでとは…漠然と、「雰囲気」としか言えない何かが変わった。
多分、この近くにある!
これが長年山に親しんできた者の「勘」なのだろうか。
流れていく景色の中、群生するミョウガの葉に目が留まり、ちょうど良く空いているスペースに車を滑り込ませる。
せかせかと降り、草むらに分け入ってみる。
ミョウガは、筍よろしく長く伸びた親の根本に生える。それが倒れているという事は、先に採取されてしまっている可能性があるのだ
諦めずに、まだしゃんと立っている親の足元を覗いてみると…
ミョウガの中には蕾がいくつも収まっており、成長すると順々に花を咲かせ、その後は中身からふにゃりと腐って土へ還ってしまう。
しかし、触ってみた所まだ身がしっかりと締まっているので、きっと大丈夫だろう
さぁ、どんどん探してみよう!
スペペペッとGoogleマップに現在地を登録し、一目散に家にGO!だ!
早くミョウガ食べようぜぇ〜!
調理
今夜の献立はこちら!
【山ミョウガとゆで豚・冷やし素麺】
・山ミョウガ 5個
・ゆで豚スライス 5枚
・揖保乃糸素麺 3束
・麺つゆ 適量
・水 大量
・氷 多め
※とにかく、素麺を洗う時の水、冷やす時の氷水はケチらぬ事!
お湯は最初に沸かしておくと時短できる。
ミョウガの偉い所は、あんまり泥で汚れる様な場所に生えない所だ
お次は半分に割る
爽やかな香りがぱっと広がる。
その間に豚肉を用意してしまおう
前回作っておいた低温調理の豚ロース。
少し火を入れすぎてしまった気がするが、果たして…?
輸入の、しかもサシのほぼ無いロース肉だったのであわや失敗かと思いきや、一先ずほっとした
続いて素麺を茹でていく
過度に大きな鍋なので吹きこぼれる事は無いが、やはりお作法としてこれは必要だろう…
以上、「びっくり水」でした。
実食
それでは!
ズズズッと勢いよく啜ると、
シャキシャキで!爽やかで!歯触りが良くて!
最高!!
茹で豚もしっとりの範囲内に収まっているし、麺つゆにつけると尚一層よろしい
うまいうまいと食べ進めていったが、半ば、さすがに飽きが来てしまった
では、こうしよう
ぬぁー!卵のこっくり感、ごま油、麺つゆの甘み、ミョウガのシャキと豚肉の旨味!
食べ飽きたとか嘘でした!
美味かったー!
総括
満足した所で、総括といこう
採取しやすさ◎
歩留まり◎
味◎
香り〇
最終評価◎
山奥よりも道路に露出した所に生え、傷んでいなければ捨てる所もなく、ベリベリ美味しい!
しかし、花が咲いていない物よりも少しだけ香りが落ちるので、そこだけ〇
あとは文句なしであった!
見目に可愛らしく、食べて美味しい山ミョウガ、ぜひ皆さんも探してみてくださいね
思ったよりも身近な所に生えているかも知れませんよ
では、良い野食材ライフを!
追記
ミョウガが生えている場所の「雰囲気」なのだが、良く考えてみると、開けて陽当りが良すぎる所よりも、林になっているほんのり薄暗くなっているエリアに入った瞬間にピンと来たような気がする。
今思えば落ち葉の中から生えていたのだから、林の中なのは当たり前過ぎるんですわぁ…
こんなワタクシですが、懲りずにまた読みに来てやってください。
ではまた次回。