デザイナーのための組織づくりに必要なこと(環境編)
今働いているツクルバという会社で実践しているデザイナーのための組織づくりについて書いていこうと思います。
企業活動にデザインの重要性が言われて出してかなりの時間が経過しているけど、どの会社も悩んでいる話はよく聞く。自分もデザイナーとして、まさか組織づくりに手をつけることになると思わなかったし、毎日試行錯誤なのが現実で、必ずしも上手にやれてる訳じゃない…ってのを前提にさせてもらいたい…
「経営✕デザイン」を実践できる環境
恵まれている環境ではあるが、ツクルバは共同代表だ。ひとりはビジネスサイド出身のCEO村上浩輝。建築・デザイン出身のCCO中村真広。幸いふたりともデザイン・テクノロジーに理解がある。
理解があるというレベルではなく、「デザインとテクノロジーが競争の源泉になる」と経営の軸に考えている。
このような環境だと意思決定のスピードが早くなるし、なによりも相互理解があるのでコミュニケーションコストが劇的に下がる。
自分はどの会社でもトップに「御社にとってデザインって何ですか?」というのを問いて、一緒にできそうだな。と納得できれば一緒に仕事するようにしている。
その回答に共感できなければ、無駄に意図や想いを伝える時間を使わなくてならず、伝えるためにエネルギーを使ってしまって非効率だ。
なるべく環境作りに時間やエネルギーを使わず、本来すべきデザインに集中できるように、自分が携わる仕事や所属するコミュニティを選んでる。
デザイン価値をしっかり言語化して喋れるデザイナーを経営サイドに置く
経営者が想い描く言葉にならない想いやビジョン。
それを言語化したり、枠組みを作って仕組み化したり、世にコミュケーションしたり。そういった問題解決が一番得意なのはデザイナーだと思ってる。
・どうも社員が自律的に動けない
・なかなか会社のビジョンを上手く世の中に伝えられない
例えば、このような問題を代表や経営陣を議論し、組織づくりや体制にすぐ反映出来ることは企業の大きな強みになる。
時にはすぐに結果に結びつかなかったり、費用対効果が測れない物事もあるが、長期的な目線で見た時に大事だと思うことは経営会議などですぐ経営陣に伝え、デザイナーの意見を経営方針に反映できるようにしている。
話す事に相互理解があれば、意思決定スピードは早くなり、成果に結びつきやすくなる。
「経営者の右脳のような動きができるデザイナー」をしっかり経営陣に入れることでデザイナーが活きる組織づくりを進める事ができる。
と、まぁかなり文脈を省略してつらつら書いてしまったけど、なぜ経営にデザインが必要か。
詳しくは「デザインは、異質なもの同士を統合する役割を持つ――宇田川元一氏 × 中村真広対談」を見ると目指すものがわかりやすく書いてあります。
・1万年壊れない建物、1000年続く組織はどういうものか?
・組織内の「異質性」に気づき、問い直し続ける重要性
・事業部とstudiosを分けることで組織に創造的な緊張関係を生み出す
・デザインは、異質性を乗り越えた先にある協業を支援する