【詩】人狼ゲーム
新月。
仕掛けてしまえば 平和などあり得ない
要求を飲ませることでしか 解決はない
その手にある権力を守り続けたいのなら
手段は一つ
恐怖で叩き上げた刃が放つ 不確実な眩しい光
満足を浮かべたその顔で指差した先には
依存でしか成り立たないシーソーゲーム
今更なんの不満があるのか とでも
言いたげなその厚かましい御顔
似つかわしくない 震える口角
正義のためだと 刃を振りかざすお前は
業を背負った主人公の台詞を吐き散らしては
また一人消えてしまったなんて 悲劇のように言う
消したのはお前だ
夜明け。
手に入れた鏡面に映る
ご都合の良い正義を恍惚と愛でるお前の姿
切られた者たちは口を持たない
鏡の外側から
目が合うのをずっと待っていたのだ
目を逸らし続けていたのは私だ
自力では光れないその刃を奪って
裁判が始まる
もう迷わない
信じるべき人は
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