【詩】いれもの

スペックの高い入れ物が欲しかった
可愛くて
要領がよくて
スタイルが良くて
お金持ちで
誰からも愛される入れ物が良かった

なんて思いながら
自分にそんな大層な入れ物を貰っても
使いこなせなかったか
なんて思ったりして 
ため息を吐く


どうもこの入れ物は不器用で
皆と足並み揃えて歩けなくて
未来なんて全然分からなくて
ずっと損してばかりいるって

きっとあの子の入れ物は
何度目かの人生繰り返して
なんでもわかるところから
始まっていたんだろう
きっとそうだろう


せっかくだから
一回目を使い込んで返すから
それまでは待っててよ、神様

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シバフ ネコ
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