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【詩】空気みたいな

誰もわたしの声なんか
聞いてくれなかったよ

誰もわたしの姿なんか
見えていなかったよ

信じたかったはずのあなたをどうして
傷つけずには居られなかったのだろう

空気じゃなくなったはずのわたしはどうして
ここから逃げ出すことができないのだろう

ことばはいつもわたしの心を隠して
あなたの心の行方だけ探そうとした


誰もわたしの声なんか
聞いてくれなかった

誰もわたしの姿なんか
見えていなかった


ほんとうかな
ほんとうに そうなのかな


わたしを空気にしていたのは
あなたに違いないと銃口を向けた


でも、
わたしを空気にしていたのは
わたしの喉に突き立てた刃
なのかもしれない


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シバフ ネコ
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