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鎧を求める私

最近ふと思ったことがある。
着飾るということは、攻撃力&防御力UPしたいのではないかと。


「おしゃれ」ではないぞ、「着飾る」ことに意味がある。
ここでいう「おしゃれ」とは自分が好きな服を着ること、「着飾る」は見せたい姿で服を着ることだ。

あなたも結婚式に参列するとき、着飾るでしょう?



突然だが、私は自らを奮い立たせないと出かけることに不安な日がある
人の多い場所へ出かけるとき。
何かの用事で1人で出かけるとき。
生理や体調不良で体が弱っているとき。
(友人の場合でも)異性のいる遊びに参加するとき。
元カレとすれ違う可能性のある場所へ行くとき。

そういう日は決まって似たような服装を選んでいた。
男性が着ていてもおかしくないような、中性的なスタイルか配色。例えるなら、ワイドパンツにTシャツ。
スタイルは季節やTPOによるが、選ぶ時の基準イメージはこんな感じだ。

<服装>
・モノトーン系(黒やグレーの割合が高い)
・パンツスタイル
・体のラインが出る(大人っぽく見せたい)
・サンダルより、ブーツやスニーカー
・身軽で動きやすい
・身に着けるアクセサリーの数が増える

by 弱っているときの私

なんだか強そうで、いかつくなりたそうだ。
きっと戦地に向かおうとしているかのごとく、なめられないように、弱っていることがばれないようにしている。

そうきっと、鎧だ
着飾るということは戦支度のように、鎧を着ているのだ。

鎧は防具として、心身の攻撃力&防御力ステータスをあげているのだ。


過去の私を振り返って

なんでそんな鎧が必要になってしまったのかな。

元はといえば、私の見た目が舐められやすいのが原因かもしれない。20歳ごろまであか抜けてなかったし、今も童顔で柔らかい顔をしていると言われる。

大きい駅ではナンパや勧誘に遭う。痴漢にもあう。観光地でストーカーに出会ったこともある。恋愛でもマウントやハラスメントをするタイプと何度か出会った。

怖かった。悲しかった。
でも守ってくれる人や場所がないところへ行くことは度々ある。

どうすればいいんだろう。
そうだ!自信があって強そうに見えて、早足で歩ければ、怖いことには出会わないはずだ。

心の私「どや。急いでいて、強そうな女、勧誘とかしずらいでしょ?」

そのうちクローゼットの中に、鎧が増えていった。そして友人曰く、私の徒歩は早いらしい。足さばきのいいものばかり着ているとも。

大人っぽく見えるように服装以外も頑張ったね。
長かった髪をショートカットにして、興味のなかった化粧も覚えた。

着飾ることが怖いことへ立ち向かう勇気をくれるようになった。


本当に「着飾ること=鎧」?

打って変わって、かわいい服を着るときもある
彼氏とのデート、安心できる人が側にいるお出かけ、なんか気分が高揚していてハッピーなとき。

じゃあ、かわいい服=鎧なのか?着飾ろうと気負っているか?
否、私の場合は当てはまらない。

「おしゃれは自己表現」なんて言葉も聞いたことがある。確かにそう。
自分という人間性をどう見せたいか、という面において正しい。

おしゃれは、とてもポジティブな発想で素敵だ。着たい服を着て、自分というパーソナリティを素直に表現できる人への憧れはある。

その点、私の言う「かわいい服」はおしゃれのつもりで着ているので、自己表現かもしれない。

でも私はそれだけでは社会に溶け込めない日がある。
だからそんな日は、私は強く見られたいから「おしゃれ」しているのではなく、心身の自衛のために着飾っている

着飾ることは、やはり私にとってだ。
いつもありがとう鎧。
鎧を装備して、明日も行ってきます。



p.s. 女子会=女の戦争(笑)みたいな節があると思っている。正しくは、過去の私と闘っている。「かわらないね~」とよく言われるのが悲しい。友人と会うときは自分磨きの成果を披露すべく、かわいい服装で行きたいなんて思っている。

p.s. 鎧を集めていたら、服装の好みに「鎧系で使っていたもの」も含まれるようになった。わざと強く見せようと「着飾る」日が減って、「おしゃれ」として楽しめる時間が増えて、最近楽しい。





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