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埃とフィルターがかかった恋愛の思い出#2

濃い初恋とボロボロの片思いを経験した後の話です。

3、先生のことを好きになってしまった受験期

中3の時に赴任してきた数学の先生を好きになってしまった。
第一印象は「塾の苦手な先生に顔が似てるから、なんか無理」だった。
はずなのに。

きっかけは忘れてしまったけど、たしかノート提出のコメントがすごい優しかったことと少年漫画好きという趣味があったことと、匂い。

左手の薬指はキラキラしてた。笑顔で娘の話をする先生。
あ、好きになったら苦しいだけだ、やめとけ。
でも先生と話せるとすごい幸せだし。勉強も頑張れるし。

卒業まで「恋」と「推し」が混ざった感情で過ごすことになる。
もちろん、恋を叶えようという気も一切無い。
ただ、学校では少しでも先生の視界に入ろうと頑張った。

数学のある日の前日はドキドキしたし、よく質問しに行って仲良くなった。コーヒーの匂いにキュンキュンしてた。
触れたい気持ちが先行して無意味にハイタッチや握手をお願いしてた。
いや、アイドルかよ。

誰にも秘密で高校の志望校を先生の母校に変更した。難関校。
受験は願掛けに先生のシャーペンを借りて受けた。不合格だった
それは先生には言えてない。

卒業式のあと、「感謝の手紙」を渡した。
中身はほんのちょっとラブレター。
「先生のことが大好きです」って書いたけど、恋愛だとはきっと思われてないんだと思う。
2年後、文化祭でメアドを交換して少しやりとりした。
先生が結婚してなかったらなんかあったのかな。ないか。

4、15歳から21歳まで。

高校ではかっこいい部活の先輩の「追っかけ」の一員でしかなかった。
楽しかったけど、かっこよかったけど、「推し」だった。
遠くから見れたら幸せ。名前なんて呼ばれたら幸福すぎて生きた心地がしなかった。

受験期は恋愛に気が向かなかったし、文系コースかつ文科系の部活で異性とのかかわりは減る一方だった。

高校の友達は「実はShibaのこと好きって子もいたんじゃないの、鈍感なだけかもよ」というけれど。真相は謎。
ただ、部活の男子3人を除いてLINEを知ってる異性は0人である。

大学も、圧倒的に女子が多い共学に進学。
部活内の男子に一瞬片思いをするも、他の子を好きだと聞き諦めた。

そのままコロナ禍に突入。オンライン授業に突入。就活に突入。

…今に至る。

マッチングアプリをしていると目的を見失うときがある。
「彼氏が欲しい」「結婚したい」「遊びたい」とか。人それぞれだと思うけど。

私は今までの恋愛を振り返っても「誰か一人とお互い向き合って価値観を受け入れ合って愛し合う」みたいな恋愛をしていない気がする。
というか、ほぼ片思いなので「お互い向き合って」のフェーズにたどり着けないのだ。

それが、したいから、出会いたい。

焦っちゃダメなんだろうけど、誰かを愛す幸せとか、つらさ、愛される幸せを味わってから社会の波にもまれるのが一般的な流れなのではないか。

だって、何も知らない。
自分のことを純粋だとは思わないけど、無知だとは思う。
そして、それがひどく恥ずかしく思える瞬間がある。

縁とタイミングだって、分かってはいるんだけどね。

友達にこのことを話したら
「Shibaはあそびの恋愛じゃなくて、しっかり腰を据えて恋愛したいんだね。人生の幸福度はそっちの方が高そう。」
と言ってくれた。

そうなんだ。なるほど。
「あそびの恋愛」ができるほど器用だったらもう少し違ったのかもしれない。
私は駆け引きとか、あざとかわいいモテ仕草♡の類はどうも苦手で異性でも同性でも変わらず素で接してしまう。

焦らず、自分らしくいろんな人と会ってみたらまた見えてくるものがあるのかな。

と思いながらマッチングアプリを今夜も開きメッセージを返します。


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