ホワイトラビット(伊坂幸太郎)
ホワイトラビット(伊坂幸太郎)
「絶対に、という言葉を、絶対に言うな」
この一行を目にしただけで、伊坂さんの作品を読んでるなぁというにやつきが生まれる。
泥棒兼探偵の黒澤が出てくる作品で、泥棒、誘拐犯、人質、警察等、様々な「肩書」を持つ人物が出てくる。
目に見えるものがすべてではないことを、教えてくれる
重たくではなく、軽やかに
正しいとか正しくないとかではない
もやもやした日々のいまに、合う一冊でした。
「ありがたき幸せ」
「まだ、引き受けるとは言ってない」
「ありがたき幸せ」
「こうやって眺めると静かですけど、みんな黙ってるわけではないんですよね」
「それぞれの家の中では」
「食事をしていたり、親子喧嘩をしていたり、裸で抱き合っていたり」
「眠っている者もいるだろうな」
「誰が正しくて、誰が悪いのか、訳がわからなくなってくるよな」