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大切なものに気づけなくなるサラリーマン

20年来の韓国の親友から、
カカオトークで連絡があった。
とても久しぶりだった。

僕がメンタルで調子が悪い時も、
何回も連絡をくれたけれど、返信すらできなかった。
そんな彼からの連絡でした。

もともとサラリーマン時代に、
韓国のある会社とのビジネスで彼とは知り合いました。

その後、彼は退職して、
一度は疎遠になっていた彼が、
個人で輸出商社を立ち上げていたんです。

何度も僕に商品の売り込み電話をかけてきました。

英語で話すのが苦手だった僕は、
電話に出るのが嫌で、
面倒なぁ、何を言っているのか、
はっきりわからない僕なんかに、
なんで何回もかけてくるんだろう。

だから、居留守を使ったこともありました。
罪悪感を感じならがらも、
もう勘弁してほしいと、よく思っていました。

その友人からすると、
こちらは、売り込まれる側、
彼は、売り込む側、

僕は、自分が有利であるが故に、
英語が話せないという言い訳をして、
そんな失礼な態度をとっていたのだと思います。

そのうち、罪悪感というか、
申し訳ないという気持ちが湧いてきました。

思い切って、英会話教室に行くことにしました。

それからというもの、
彼が僕に視野を広げさせてくれました。

下手くそな英語でのやりとり。
それでも、心の底から、相手が何を言いたいのかを
感じとろうとし合う会話。

そのうち、上司からのプレッシャーで毎日参っていることを話すと、

僕が会社の中でなんと言われていようが、
そして、彼からの仕入れが、
多かろうが、少なかろうが、
いつも僕を心配して連絡をくれました。

それでも、生き方の一つの、
いや、サラリーマンにありがちな損得勘定。

それのみで動いていた僕の本心は、
僕が、彼にとってのビジネスのキーパーソンだから、
気を使っていると思い続けていました。

でもね、

僕がメンタルで体調を崩して、なんの連絡もできずに、
急に休職したあとも、変わらず連絡をくれたんです。
しかも、返事ができなかった3ヶ月の間、
諦めずに何度も何度もメッセージをくれました。

そして、やっと気づけたんです。

彼は、本当の友人なんだ。
損得勘定抜きの友人が、
こんなに近くにいるのではないか。

目線を変える

僕が退職したあとも、
変わらず連絡をくれます。

ちゃんと運動しているか?
俺は週3回、ランニングと筋トレしているよ
心と身体の健康が一番大切だよ

そう言うくせに、いつも
近い内にソウルで一緒に飲もうや。

そう言って笑います。

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