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胡蝶の夢

夢占いをご存知だろうか。

子供のころ、友達に夢占いの本を借りて自分の夢分析をした。なぜか私は夢をよく見る。しかも、起きたあとに割としっかりストーリーを覚えている。
これも人に話すと、面白いと言われるのだが、非常にドラマチックだったり、臨場感溢れる作品(夢)なのだ。

まず第一に私の夢は、時々出演者が豪華な時がある。身近な人が出てくる夢も見るけれど、自分以外のキャストが著名な方々だと、2時間ドラマや映画を一本見終えたくらいの見応えだ。
エネルギーをやけに使うので、目覚めても疲れている時がある。
色やにおいや皮膚感覚が割と鮮明だったり、BGMもちゃんと流れる。
BGMは、実在する曲の場合と、オリジナルがあり、哀しい場面にはいかにも哀しそうな、コミカルなエンディングには楽しげなメロディーが、ハッピーエンドには穏やかで幸せそうな曲が実に上手に場面を盛り上げてくれる。
ある時ふとそのまま小説や脚本にしたら、ひとつの作品として成立するのではないかとさえ考えたことがある。
オリジナルの曲やメロディーも、起きて間もなくピアノで弾いてみて、譜面に落としてみたなら、案外ちゃんとした曲になってるんじゃないだろうかと。

夢を小説に─といえば、夏目漱石の夢十夜。

私は以前、夢十夜を"心理学的に読みとる"という楽しみ方をしたことがある。
作者の漱石が、丁度夢十夜を執筆していた時期にどのような心理状態にあったのかに興味を持った。
結局は夢と現実の出来事に因果関係はあったのかは不明だが、何かしらの影響あったのならば、それはそれで面白そうである。

夢日記など書かない方がいいって言われたけれど、良い発想や面白そうな内容、忘れたくない素敵な内容はいつか何かの役に立つ気がして、スマホのメモにざっくりと残している。
その時に直ぐにメモに残さないと、どんな素敵な夢でも半日も経ったら鮮度が落ちるのだ。
私は、具体的地名が出てきたらそこがどんな場所か調べたりもするし、印象的なメロディーは口ずさんでボイスレコーダーに残しておくこともある。
これらの記録、見たもの全て余すことなく自分の実体験の出来事と同じとしてとらえ、就寝中の出来事すら、クリエイティブなことのヒントにならないか試行錯誤する材料にしたいのだ。

こんなことを繰り返しているといよいよ不思議な体験をするようになる。

①前に見た夢の続編(シーズン2)がある。
②全く同じ夢を2度見た時にエンディングを自分で意図的に操作して変えられるようになる(都合よく書き換え上書き保存)。
③他界した祖母が出てきて布団がびしょ濡れで寝れないというので実家にその事を話したら、お墓周りのコーキングが出来ておらず中に水が染みていた。
④夢に突然山田邦子さんが現われ、懐かしいなぁ、何で見たんだろう…と思っていたら、次の日テレビで本当に見た。
⑤縁起の良い夢(的に矢を射る・う○こが手についてかなり慌てるなど)を見た時だけ、宝くじを買うと少額だけれど必ず当選する(お告げ)など──。

面白い。夢って、疲れるけどかなり面白い。

時に次へのチャンスを掴むための、時に危険を回避するための、時に過去の執着を捨て明日に進むためのヒントを沢山くれる。

こんなことを話していると私の精神や睡眠状態について心配されそうだが、案ずることは無い。
夢をもとに、虫の知らせ的な直感から行動を変えたら、実際助かった経験なんかもある。
私は昔から快眠・快食・快便であるし、それに毎日のことではない。
逆に毎日あったらかなりしんどいと思う。(笑)

それでも夢を見るのは、生きて生活し、人生経験を積み重ね、ちゃんとものごとを考えている証拠なのだと私は思いたい。

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